たとえ理不尽だろうが、会社にとって都合が悪いことはなかったことにする。それがブラック企業の常套手段だ。キャリコネニュース読者から寄せられた、理不尽な解雇にまつわる声を紹介する。
管理・事務職の30代男性は、濡れ衣により退職させられた経緯を明かす。その会社は、タイムカードがExcelでの記入のため、改ざんが可能だったという。社長はそれをいいことに、男性を利用した。
「深夜残業があっても、給与への割増はなかったことにさせられました。本来なら休日出勤している場合は代休をあてがうところ、振休で書き換えて、休日割増を発生させないようにしていました。有休は制度上にしかなく、たとえ申請が一度受理されても、後から欠勤に書き換えさせられました」
従業員から抗議の声が上がると、一旦は「改善する」と周知しておきながら、 結局なんら変わることなく書き換えは続いたという。最終的には「私が書き換えの主犯としてつるし上げられた上で免職。退職届も面前で書かされました」という。
「クビと言われたのに退職届は『自己都合と書け!』」
技術職の50代男性は、「ブラック企業ではない」と説明され安心して入社したが、実際の給料は低く、残業代で稼ぐしかなかった。しかも研修期間中には、
「1か月目で学ぶようなことをたった4日の座学と、2日の現場研修だけで、詰め込みで教わりました。次の日に『やってみろ!』と言われましたが、最初から上手くできるはずがありません。そんな私のぎこちない仕事ぶりを理由に、2週間後にクビを通告されました」
男性は「慣れるまで仕事をさせて下さい!」と申し出たが、会社の判断が覆ることはなかった。退職届は「自己都合と書け」と突きだされ、悔し涙を流しながら書いたという。
「会社の悪口を言ったら、呼び出されて即日解雇。それも会社の役員がですよ……」
管理・事務職の30代男性は、社長と女性事務員の不倫が原因で不当解雇を受けた社員の顛末を綴った。
「社長は会社から歩いて5分位の所にアパートを1部屋借りて、お昼から17時ごろまで入り浸る。ある日、アパートの駐車場に、社用車と社長の車が横並びで駐車しているのを営業社員が見つけた」
何人かの営業は社長に「おかしいです」と異議を申し立てた。しかし社長は「辞めてもらって構わない」といい、即刻退社させたという。
ほかには、
「会社の悪口を言ったら、呼び出されて即日解雇。それも会社の役員がですよ……。何一つ訳も聞かずに。その後8か月で倒産しましたがね」(70代男性、管理・事務職)
といったエピソードも寄せられた。
キャリコネニュースでは引き続き「ブラック企業経験談」や「あなたの思う『ブラック企業の見分け方』に関するアンケートを募集をしています。