イベント当日は、事前に集めた有休消化に関するエピソードをしたためた、約300基の灯籠を設置予定。会場の中央にある高さ2メートル超の「有給大燈籠」にエピソードを投影する。
各エピソードに対し、浄土宗西念寺住職である佐山拓郎上人が”戒名”を付け、供養する。またその場で自作の有給灯籠を作ったり、「5日分の有給の使い方を提案」してくれるおみくじを引いたりすることもできる。
現在、開催に先駆け、有給休暇を消化できなかったエピソードを募集している。公式サイトには事前アンケートに寄せられた「フジロック行きたかった(神奈川県・20代男性)」、「進行旅行さえ行けなかった(東京・40代男性)」といった声が公開されている。
供養をする佐山上人もブラック企業経験者だ。佐山上人は、公式サイトで「使えなかった有給は、生み出した本人の後悔により、成仏できず、苦しみの世界をさまよっているかもしれません」といい、
「しかし、忘れてはいけないのは、あの時に有給を使わず(使えず)、働き続けたことで生まれた、現在の自分もいることです」
と語る。消えてしまった有給休暇は”現在の自分を作ってくれた一部”として、「供養することで仏の世界へ送り出し、その後悔を清める。そうすれば、今後また生まれてくる有給を、有意義に活かすことができるかもしれません」としている。