キャリコネニュースでは以前、「12年勤務して手取り14万円『日本終わってますよね?』に共感の声」という記事を掲載した。タイトル通りの内容なのだが、中には手取りが少ないため「会社に内緒で週末居酒屋でバイトしてる」という30歳会社員もいた。
これに対して堀江貴文氏が「日本が終わってんじゃなくて『お前』が終わってんだよwww」とツイートし、物議を醸した。堀江氏に批判するリプライが相次いだが、中には自己責任だという声に共感するツイートも散見された。
国税庁の調査によると、正規社員の平均年収は504万円。長年勤務していても手取りが低いのは”自己責任”なのだろうか。キャリコネニュース読者から寄せられた「勤続12年で手取り14万円は自己責任?」のアンケート回答を紹介する。
「転職をせずに国のせいにするのはどうかと思う」
キャリコネニュース読者(139人)では、「勤続12年で手取り14万円は自己責任」(59%)が多数派となった。その中でも、
「さすがに手取り14万円だったら転職を考えると思うし、転職をせずに国のせいにするのはどうかと思う」(20代男性/技術職)
「12年もあれば資格を取れて転職もできたはず」(20代男性/研究開発職)
と、転職をしなかった当該男性に疑問を呈する意見が多数寄せられた。また手取り20万円弱から、転職して37万円になったという営業職の30代男性は、
「額面の問題だけでなく労働環境や時間など、現状に課題を感じていたからこそ解決に向けた努力ができたし、解決することもできたと思っています。要するに、ホリエモンさんが言いたいのは、不満があるなら行動しろよということだと思います」
とコメントしている。
「家族がいたら転職すら難しいと思う」「環境の格差は大きい」の声も
「自己責任ではない」と思う人の意見を見てみよう。販売・サービス業の40代女性は「主人の会社がまさにこんな感じです」と綴っている。
「自己都合で退職したら退職金は10年働いても20万円くらい。家族がいたら転職すら難しいと思います。また、ブラックかホワイトかなんて入ってからしかわからないし、そもそも働いて10年以上たって畑違いの仕事に転職って無理じゃないですか?」
技術職の40代女性も「田舎ならそんな金額は普通にあるし、昇給もほぼない。企業自体が少ないから転職しようにも職がない。自力でなんとかしようとしても、田舎にいる限りは無理な話」と語る。田舎のような職を選べない環境だと、自己責任とは言えないと主張している。
他にも、管理・事務職の30代女性は「親から与えられた環境の格差は大きいと思います」と、生まれ育った家庭の収入も関係してくるのではないかと指摘した。
この「12年働いて手取り14万円」について、なぜ転職をしなかったのかと感じる人は少なくはない。しかし、もしのっぴきならない事情で転職できない状況が続いていたのであれば、自己責任だと突きつけるのは酷ではないだろうか。
※キャリコネニュースでは引き続き「勤続12年で手取り14万円なのは”自己責任”?」や「年末年始、休めますか?」に関するアンケートを募集しています。