明治は1月、退職した元社員が再就職を受け付ける「リ・メイジ制度」を新設した。対象は、同社で正社員として3年以上勤務した元社員。今月23日から専用サイトを通じて応募を受け付けており、面接などの選考を経て4月以降に採用する。
同制度の名称はリトライ、リスタートなどの単語に含まれる「再び」「繰り返し」という意味の「リ」と、社名の「メイジ」を組み合わせ、
「退職者が再び当社で活躍し、新しい風を吹き込むとともに、当社自体も繰り返し成長していく」
という思いを込めたという。
「社内のさらなる活性化や、新たな価値創出を目指したい」
同社の広報は、新制度導入の背景について
「時代とともに多様化する働き方などに対応するため」
と説明する。従来の”終身雇用制度の崩壊”が叫ばれて久しい昨今。転職のハードルが下がり、さまざまな会社でのキャリア形成を身近に考える人も増えてきた。一方、労働人材の確保も急務だ。同社は、制度のねらいをこう語る
「退職後に培ったノウハウや知見に加え、在職時の経験を生かした即戦力を求めている」
さらに、同社で働いた経験もあるので、あらかじめ理念や社風のミスマッチを防ぐことができ、応募者、採用側の方法のリスク軽減が期待できるという。
同社では、2014年から退職者が再就職できる社内規定を設けていた。だが、対象者が結婚や出産、親族の介護、配偶者の転勤などに限定され、かつ退職時に届け出ることが必要など、なかなか活用が難しかったという。
一方、今回の新制度では、応募者の退職理由や退職後の就業経験などは問わない。同社は
「退職者の再就職を歓迎することで、社内のさらなる活性化や、新たな価値創出を目指したい」
と期待感をにじませている。