30代の女性は、日付が変わる時間に帰宅する生活が常態化していた。抑うつ状態となり、医師から業務軽減の診断書が出されたにもかかわらず、上司から、
「みんな疲れてるから、もっと働いてください」
と言われた。指示通り働いていたが数日後、女性は居眠り運転でガードレールに突っ込んだ。
「その時、診断書より強い業務命令なんて間違ってる、こんな仕事を続けていたら症状が治らない、人を巻き込んでいたら自分だけで済む話ではないと思いました」
女性は「その瞬間、仕事への情熱がなくなりました」と綴る。その職場は休業の末、退職できたという。
インフルA型罹患→体調不良で10連勤→インフルB型&肺炎「まだ死にたくない」
30代の男性はA型インフルエンザに罹ったとき、病院から最低5日は安静にするようにと言われた。上司に休みたいと電話で訴えたところ、
「人がいないから熱が下がったら仕事に来て。つらいのはお前だけじゃない、みんなつらいんだ」
と言われた。男性は「ろくに休ませてもらえず、2~3日休んだだけで仕事した」と明かす。インフルエンザに罹患した場合、熱が下がっても2日は休みを取るのが常識だが、男性が勤務していた会社では通用しなかったようだ。
その数日後、退職を決意する出来事が起きた。言われるままに出社し、10日間連続勤務していた時だ。
「胸の強い痛みで呼吸がままならなくなり、救急車で運ばれました。搬送先の病院でB型インフルエンザと診断され、レントゲンを撮ると肺に水がたまり肺炎を引き起こしているとのこと。そのまま長期間会社を休みました」
男性は「もう今の会社に居たくない。まだ死にたくない。そういう思いで会社に復帰したと同時に辞表を提出しました」と振り返る。
母親から「今の職場だったら、体を壊すし辞めてほしい」
30代の女性は、母親の後押しで退職を決意した。以前の勤め先で、女性は「頭が朦朧としており、気がつくと反対方向の終着駅にいて、終電も過ぎていたのでタクシーで帰る」という日が続いていたという。
「そんな中、たまたま転職の誘いがあり、迷っていたときに母に相談した。『今の職場だったら、体を壊すし辞めてほしい』と心配され、後押しになった」
生計を立てるための仕事のはずが、日々の業務に追い込まれて命を落としては元も子もない。身の危険を感じるほど仕事をしているなら、一度立ち止まって現在の働き方を改めて考えてみてほしい。
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