1位の「鹿島建設」で働く人からは、
「出産、育児休暇に関してはすでに制度化されており、多くの女性社員が出産育児休暇を取得し、育児期間中はフレックス制の勤務時間で勤務し、保育所へのお迎えを行っているようです」(鹿島建設/企画営業/40代前半男性/年収820万円)
といった口コミが寄せられている。同社は、天保11年に創業し、2019年に創業180年を迎えた。「霞が関ビル」「六本木ヒルズ」をはじめとして、大規模マンション・百貨店等の建築のほか、東京駅丸の内駅舎の保存・復原に至るまで、幅広く手掛けている。企画から設計、施工、管理に至るまで高い技術力を持つ点が強みで、2019年3月期の売上高は1兆9742億円にものぼった。
育児のためのフレックス短時間勤務制度は、子どもが小学校卒業まで利用可能。社員が独自に設定できる「記念日休暇」もあり、ワークライフバランスを充実させている。長時間労働を削減するため、「時短検討会」の開催や「働き方改革ワーキンググループ」も発足。女性の活躍支援にも力を入れており、女性目線で建設現場の職場環境改善を図る「鹿島たんぽぽ活動」も行っている。こうした取り組みが認められ、2014年には、「くるみん認定」を受けているほか、2017年には「新・ダイバーシティ経営企業100選」に選定されている。
竹中工務店「大きな物件を最初から最後まで担当でき、すごく達成感もありやりがいもあった」
同じく1位の「竹中工務店」で働く人からは、
「大きな物件を最初から最後まで担当できたので、すごく達成感もありやりがいもありました。自分の知らないこともたくさんあり、とても勉強になりました。設計部はグループによって雰囲気がずいぶん違うようでしたが、所属していた部署はかなりおおらかで自由な雰囲気で、人間関係で悩まされたりということがなく、仕事に集中できました」(竹中工務店/CADオペレーター/20代後半女性/年収400万円)
といった口コミが寄せられている。同社は今から400年以上前の1610年に創業された老舗の大手総合建設会社。大阪に本社を置き、「あべのハルカス」などのラ ンドマークを手がけている。長時間労働になりがちな建設業界において、ICT(情報通信技術)やBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)、ロボットの活用などにより、負担軽減や生産性向上に向けて動いている。こうした取り組みによって、「健康経営優良法人2019(ホワイト500)」にも選定された。
男性社会の建設業界を変えるべく、女性の活躍も積極的に支援。「新・ダイバーシティ企業100選」(2015年度) に選定されているほか、建設業界で初めて「均等・両立推進企業表彰(2017年度)」の厚生労働大臣優良賞も受賞している。
また、社長自ら「ワーク・ライフ・バランス向上委員会」の委員長を務め、作業所での時差出勤、時間単位有給休暇制度の導入など、労働時間の減少に注力。育児・介護と仕事との両立を支援するため、テレワーク制度を一部で試行スタートさせているほか、企業主導型保育所とも提携するなど、新しい制度を次々と取り入れている会社だ。