投稿者は、よほどストレスがたまっているのだろう。さらに「悪いことの予兆なのでしょうか」と問いかけ、1人でいることを寂しく感じているが、他の人と過ごす心の余裕も時間もない、「苦痛です」と心情を綴った。
テレワークで出社がなくなった分、仕事の始まりと終わりの区切りがなったのだろう。投稿からは、昼夜を問わず働き詰めであることがうかがえる。「悪い予兆」などと何の根拠もなく怯えているように見えるし、鬱の前兆のようにも見える。1日の始まりである朝に「起きたその瞬間から気分が憂鬱」というのでは、仕事も何もあったものではないだろう。
投稿者に対しては
「就業時間を決めてしまいましょう。時間外の電話は翌日コールバック。仕事とプライベートの切り替えが大事です」
と助言する人も。筆者も同感だ。メリハリは大事だし、「昼夜を問わず」は労働法を守らないブラック企業と変わりない。ただ、それができれば既にやっているという気がするし、その後投稿者からは何の反応もないのが気になるところだ。
「在宅=サボリ」や、無能扱いされないために無理してしまう?
投稿者は、決して珍しいケースではない。キャリコネニュース読者からも「テレワーク疲れ」「オンライン鬱」に関する声が多く寄せられているのは既報の通りだ。一部を抜粋すると、
「上司がダラダラ発言して会議が間延びする」
「皆オンラインで愚痴を言うのでうんざりして疲れてきた」
「全く声を出さず座ったままというバランスの悪い状態が長時間続くと、おかしくなりそうになる」
などと不満や不調を訴える人が目立つ。
直近2か月に筆者が扱った記事でも、家族がいれば子どもの世話に追われ、家事を手伝わない夫にイライラし、文句を言ってくる妻に憤慨する夫がいた。では、1人なら仕事に集中できるかというと、そうでもない。「在宅=サボリ」とみなされないように、あるいは無能扱いされないために、出社していた時よりも無理して働いてしまう人もいる。悲しいかな、それを「言わなくても頑張ってくれる」「優秀な人材」と捉えて、喜んでしまう上司もいる。
ドワンゴやGMOをはじめ、今後も在宅勤務を継続する企業は増えている。テレワークが加速するのは間違いなさそうだ。また、中にはテレワークが完全定着したため、都心のオフィスを撤退する決断をした会社も出てきた。固定費の削減が図れるなど会社のメリットは大きいように思えるが、その影で疲弊しきっている社員がいないだろうか、今一度労務管理を見直してみてほしいものだ。