新型コロナウイルスの影響で、退職を決意した人は少なくない。その要因についてキャリコネニュース読者からは、
「テレワークが少ない。紙や判子ベースの業務だが、その改善を考えていない」(20代女性/神奈川県/商社系)
「現状の経費削減ばかりを前面に打ち出すものの、改善策や今後のことはまったく考えていない会社。人件費や固定費を減らすことだけで、すべてが解決すると考えている」(50代女性/徳島県/パート・アルバイト)
といった声が寄せられている。サービス系東京都30代男性は「コロナの影響で売上が減少した」という。その結果、
「人件費節約のためパートさんを休業させた結果、正社員の負担が増え毎日3時間以上のサービス残業を余儀なくされた」
といい、「立ち仕事が多い業務のため、休憩時間返上で何とかルーチンを完遂しているにも関わらず、上司は『残業代を付けたければ無償で休日出勤せよ』と。このままでは体調を崩すと感じて退職を決意した」と綴る。
今回はメーカー系企業で派遣社員をする、兵庫県の30代女性の投稿を紹介する。(文:鹿賀大資)
「密を避けるために、なぜか社員食堂を時短営業にしていた」
女性は、緊急事態宣言中に職場で起きていたことを振り返る。制度としては時差出勤やリモートワークもあったが、基本的に通常出社だった。上司は口頭で「不公平になるので利用は控えてほしい」と女性含む現場作業員に伝えていた。
その際「あくまでお願い」と念押しされたが、実際は強制だったいう。職場の状況についても綴る。
「打ち合わせスペースには『人との距離は2メートル』と貼り紙をしてあるが、そもそもテーブルの大きさが1メートル20センチ四方。それでも机の間隔を広げようと今は使っていない古い社屋に、成績の悪い事業部を移転させていた」
そのフロアにはトイレもなく、手を洗う際は古くて重いドアを何枚も開けて別フロアへといかねばならない状況だという。さらに、
「ホームセンターにあるペラペラのプラ板で仕切りを作るも、共有モニターを覗くために、そこに複数人が頭を突っ込んで却って密に。しかも密を避けるために、なぜか社員食堂を時短営業にしていた」
といい、女性は「それって逆じゃないの」と疑問に思ったという。
「マスクが出回り始めた頃にやっと支給されたけど、それも1箱限り」
会社の矛盾はそれにとどまらない。「会議はリモートで」「ヘッドセットマイクは共用禁止」と謳っておきながら、会社支給はなく「個人負担で買え」と言っているようなものだった。
「マスクも同様に『着用義務』とは言われるものの、会社支給は皆無。マスクが出回り始めた頃にやっと支給されたけど、それも1箱限り。挙句『今後は支給しません』で終了」
と散々な対応ぶりだった。
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