トピックは注目を集め、やはり多く挙がった職種は「介護」「保育」などのケア労働だ。
「介護士です。生活保護より低い給料じゃやっていけない」
「うちの旦那、病院系列の大きな施設で介護福祉士の資格あっても手取り20万ちょいだもん。最低でも年収400欲しい…」
「25歳です。5人保育士の友達いたんですが今は誰もやってません。給料13万とかでやっていけないとのことです」
また、元保育士だという人は、「自分の労働や時間を安売りしたくないもん。仕事して欲しかったら、あと10万円は出すべきだから迷わずスルー」と、もう求人に応える気はないことを断言していた。
そのほか、教員、看護師、バス運転手、美容師や自動車整備士も多数あがった。特徴は、人の育成や命を預かる、国家資格が必要という重要な仕事なのに、労働条件が悪すぎるというものだ。
とくに美容師は、「土日祝日ほぼ休めず、労働時間長い割には残業代もないし給料も安すぎる」と嘆く人が多かった。元美容師という人は、「休まる暇がなかった。時給換算したら200円」と自虐的に明かした。
また「夫が自動車整備士」という人からは、某大手自動車メーカーのディーラー勤務なのに14~17万円ほどで、夏は暑いし冬は寒い、怪我のリスクもあるのにと嘆く人が複数みられた。「新車、買わされてローン組まれて辞めたいけど辞められない」という声が生々しい。
施設によって違う給料だが「全体的に底上げしてほしい」に共感
一方で、「介護の仕事してるけど手取り30万近くあるよ」のほか、40万円貰っているという人もいた。介護職と言っても、施設や資格・正規非正規、勤務年数によっても異なる。
厚労省の2018年度「介護従事者処遇状況等調査結果」によると、「介護老人福祉施設」の平均月収は33万2260円など、高齢者の有料ケア施設が一番高く、通所施設などは低くなってくるようだ。介護士は人手不足もあり賃金は上昇傾向にあるが、それも様々だろう。
なお、職業全体から見ればやはり介護職の給与は高いとは言えない。厚労省の労働統計要覧「職種、性別所定内給与額」(2018年)に記載の129職種のうち、トピック内で多く挙がった職種を高い順で並べると次のとおりだ。
66位:自動車整備工、26万500円(男性26万1100円、女性23万1300円)
98位:理容・美容師、23万3300円(男性26万400円、女性21万8400円)
99位:保育士、23万2600円(男性25万800円、女性23万1500円)
105位:福祉施設介護員、22万6300円(男性23万9100円、女性21万9200円)
上記は勤続年数別ではない平均で、手取り額となると10万円台になるケースが多いだろう。これらの仕事はほとんど国家資格が必要な仕事のため、労働内容の割に安いと感じるのも無理はない。
個人的には、コメントに中にあった「『この職種は上げるべき!』ってのは何か切ない。それぞれの職種なりに大変さがあるのになぁ、とは思う。全体的に底上げしてほしい」という意見に果てしなく共感した。