子どもの「スマホを没収する」リスク 水面下でアクセス、甘い言葉をささやくオトナに夢中になる例も | キャリコネニュース
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子どもの「スマホを没収する」リスク 水面下でアクセス、甘い言葉をささやくオトナに夢中になる例も

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お子さんがネットをどう利用しているか、ご存知ですか? 成績が落ちてきたりすると、心配のあまりスマホやパソコンを取り上げる親がいますが、かえって逆効果になることがあります。

個人塾経営・プロ家庭教師の立場から、見えてきた話をしたいと思います。(文・妻鹿潤)

「没収」は解決にならない

中高生になると、ゲームや音楽、ダンス、イラストなど趣味の交流をネットでする子も出てきます。中には趣味にのめり込んで、勉強がおろそかになってしまう子も少なくありません。

成績が下がったり、学校から注意が来たりといったタイミングで、子どものスマホやパソコンをチェックしてみたら、趣味にどっぷりハマっていることがわかった。こんなとき、親御さんが危機感を抱くのは当然です。

しかし、そこで強引にスマホやパソコンを取り上げるのは、リスクが大きいやり方だと思ってください。

中高生ともなると家庭だけでなく、同年代の友人や、同じ趣味・価値観の人など、様々なコミュニティに所属し、多様な人間関係を作り上げています。その一つを強制終了されたら、本人は大きなショックを受けるでしょう。

「スマホを取り上げたからもう安心」と思っていたら大間違い。実際は爆発した感情をぶつけるように、水面下で「ネット趣味の世界」と接触していたというケースは少なくありません。友達からスマホ・PCを借りたり、ネットカフェや公共施設のパソコンを使えば、いくらでもネットと繋がれます。

かえって「のめり込む」ケースも

「親から不当な扱いを受けた」と感じ、反抗心を抱いた子どもが、過剰にネットにのめり込んでいくケースもあります。こうなると親の思惑とは反対に、悪質な大人からの甘い誘いにかえって乗りやすくなってしまいます。

このタイミングで、誰かから「その気持ち、わかるよ」などと囁かれたらすっかり気を許してしまうでしょう。

ウザい(と思われている)親 vs 趣味を理解してくれて会話も弾む魅力的なオトナの人、という形になってしまうと大変です。子どもが甘い言葉をささやく相手に夢中になってしまい、そこから現実に引き戻すのに大変な苦労をしたというケースも聞いています。

「ネット使うな」は無理がある。

国がGIGAスクール構想でITリテラシーを高めようとする現代、ネットはあってあたりまえ。使うなというのは無理があります。

難しいのは、ネットとの向き合い方・使い方に「わかりやすい正解がない」ことです。それぞれの家庭・個人によって必要なルールは違ってきます。そして、ルールをきちんと守ってもらうためには、子どもの納得感も必要です。

ネットやITに疎いと、自分の子どもに合ったルールを作るのも難しいもの。この機会に親子で一緒にネットの使い方を学んで、一緒にルールを考えてみてはいかがでしょうか?

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近影

【筆者プロフィール】】株式会社STORY CAREER取締役 妻鹿潤(めがじゅん)
関西学院大学法学部卒。塾コンサルタント・キャリアコンサルタント・プロ家庭教師などを通してのべ1500人以上の小中高生、保護者へ指導・学習アドバイスを行う。
大手教育会社時代は携わった教室が10か月で100人以上の生徒が入会する塾に。しかし志望校合格がゴールの既存教育に限界を感じ、「社会で生き抜く力」を身につける学習塾を起業。40~50点の大幅な点数アップを実現し、生徒のやる気を引き出すメソッドを確立。入塾待ちの塾となる。
現在はキャリアコンサルタントとして企業の採用支援、大学生・社会人のキャリア支援を行う。ほかにも塾コンサルティング、プロ家庭教師、不登校・発達障害の生徒の個別指導なども行っている。

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