娘のマラソン大会で抱いた違和感 泣いた児童を先生が「頑張れ」と追い立てて…
先日、娘の小学校であったマラソン大会で、違和感のある出来事がありました。それは「苦しい」といって泣きながら走る子に対して、先生が「頑張れ!」と声をかけながら、ゴールに向かうよう追い立てていたことです。元アスリートとして色々考えてしまいました。(文:ちば つかさ)
それって根性論?
学校によると、マラソン大会には「最後まで走る強い心や体を鍛える」といった目的があるそうです。しかし、泣きながら走る子どもの姿や、それに対する先生の言動を見ていると、「それって、一昔前の根性論なのでは?」と思ってしまいました。
もちろん、運動が得意でその日が一番輝くことができる子もいるでしょう。また、順位を少しでもあげたくて一生懸命練習する子や、大会新記録を狙う子もいると思います。
そういう「ガチ勢」もいる一方で、辛くて泣いてしまうような子もいる。その両方が楽しく参加できるような「マラソン大会」はないものか。
そう考えて、ふと思い浮かんだのが「東京マラソン」です。東京マラソンは「競争」として上位入賞を狙うガチな人たちも参加していますが、自己記録の更新に向けて自分のペースで走る人もいますし、仮装などをして走ることを楽しむエンタメ勢もいます。それぞれに”走る目的”が明確にあるし、それぞれに楽しんでもいる。
小学校のマラソン大会も同じようにすれば、ガチで順位を競いたい子も、練習の成果を試したい子も、ゆったり走ることを楽しみたい子も、一緒に楽しめるのではないかなと思いますが、どうでしょうか?
【筆者プロフィール】ちばつかさ
合同会社komichi代表。柔道整復師、メンタルケア心理士、心と体のコーディネーター、元プロ野球独立リーグ選手。東京と福井で投げ銭制の接骨院を運営しのべ10万人近くの心と体に向き合ってきた。野球経験とコーチングの経験を活かし都内で「野球を教えない野球レッスン」を運営。レッスン卒業生がU12侍ジャパンの代表に選出された。現在、公認心理師を目指しアラフォーで大学在学中。児童相談所夜間補助員で三児の父。