名機復刻!あのパチスロ『北斗の拳』が初代オマージュでホールに帰ってくる!…当時熱狂してた人たちって今もパチスロしてる?
この世にパチスロ機数あれど、これまでもっとも多く売れた機種と言えば何と言ってもパチスロ『北斗の拳』である。
サミーから発売されたこのタイアップ機種、2003年リリースということもあり、まだアニメ版の声優さんたちがバリバリ現役だったため、既に鬼籍に入っていたレイ役の塩沢兼人氏をのぞき、ほとんど全員オリジナルキャストという奇跡が実現していた。
アニメで聴いた声が、パチスロ機から流れてくるというのは当時衝撃的なもので、ケンシロウ役の神谷明氏をはじめ、多くの強敵(とも)が新録ボイスで暴れ回るのは、アニメファンにとっても衝撃であった。
また、こういう真摯なタイアップはのちのアニメ版権パチスロを作る上でも大きな土台と言うか、一つの指針にもなってもいる。
累計販売台数は60万台を超えており、一時は『北斗の拳』しか設置していない、北斗専門店も存在したほど。そんな、歴代最大の出荷導入数を記録したパチスロ『北斗の拳』が、リメイクされて新台としてデビューすることが明らかになった。(文:松本ミゾレ)
生まれ変わった『北斗の拳』に期待していいのか?
サミーは先日、自社の送り出すスマスロ第1弾として『スマスロ北斗の拳』のリリースを発表。既にYouTubeチャンネル上にも同機のプロモーション映像を公開している。
初代の継承を謳うように、初代『北斗の拳』で見られたさまざまな演出が現代の美麗な液晶映像によってリメイクされており、恐らく演出法則や高確示唆のランプの色矛盾なども搭載しているものと思われる。
大当たりとなるバトルボーナスは、初代の場合は設定に関係ない要素でいくつかの継続率によって管理されていたが、ここも踏襲するとのこと。さらに継続率94%を超える特別な継続モードも搭載。最低継続率も初代と同様66%となっているので、開幕画面白オーラでも運が良ければ1,000枚程度は獲得できることもあるだろう。
バトルボーナスに当選するには、主に2チェがメイン。低確中は25%で、高確率中なら100%バトルボーナスに直行となるシンプルさも、今となってはだいぶ懐かしい。ここもそのまま継承するようだ。
とは言え、パチスロってしばしば人気のタイトルを「完全継承」と大々的にプロモーションムービーで謳っておきながら、蓋を開けると「わかってねえな」となっちゃうことが多い。
なのでまあ、初代が好きだったという人も、話半分で待っておくのがいいかもしれない。
初代を好んで打ってた人って今どのぐらいがまだパチスロをやっているのか…
ところで気になることがある。僕は2003年。ちょうど初代『北斗の拳』が登場した時期にパチンコホールに出入りするようになってしまった身の上である。
しかしこの初代に関しては、ほとんど触った記憶がない。この頃はアニメタイアップ機も色々多く、もっぱらアリストクラートという今はもう存在しないメーカーが出していた『巨人の星』に夢中だったのだ。
ただ当時、パチンコホールはイベントが横行しており、設定が期待できるのはほとんど『北斗の拳』コーナーだった。やっぱり連日多くのパチスロファンが熱中して打っていたのである。近隣のホールを覗くと、朝一ジャギステージ、ラオウステージからスタートしていたり、朝から2チェがリールに停まった状態から開放しているということも多かった。
こういう、緩めのモーニングを仕込む店もあったわけで、それだけホールも本機をドル箱扱いしていたのだろう。だからこそ冒頭にも書いたように、一時は『北斗の拳』専門店も存在が許されていたわけだ。
でも、それも20年前の話。恐らく初代の完全継承を謳うってのは、主に初代を打っていた人にターゲットを絞っているんじゃないかなぁと思える。でも20年って相当な時間が経過しているわけで、当時初代を打っていた人が、今更また初代のリブートを打つのだろうか。
それに、言っちゃなんだけどこの20年の間に、別にサミーは北斗関連の機種を出さなかったわけでもない。本当にコンスタントに北斗を出しまくっており、もはや食傷気味なのも事実。
そこを敢えて初代リブート機種を出すってのは、20周年だからというのもあるんだろうけど、個人的には「結局新規に目を向けさせることを諦めてるのでは」という気がしてしまう。年々減り続けるパチスロユーザーの中に、そもそも初代打っていた人なんてもうそんなに残ってないんじゃないの? と思えてしまうのだ。
その少ないターゲットに訴求するにしても、もう関連タイトルを出しまくっているのがここ数年。しかも近年の北斗は全然面白いパチスロが出ていないものだから、なんか心配というか、警戒するのである。
奇跡的にも僕は堕落者なので、20年前からパチスロをやっているけど、初代は避けていたし、初代を打ち込んでいた人だって大半はもうパチスロを卒業しているんじゃないかなぁ。
今は萌え系のパチスロがだいぶ増えてきたし、昔とは客層が全然違うのだ。残っているのは新しめのオタクっぽいあんちゃんか、ずっと前からいるアラフォー以降のおっさんばっかり。そのアラフォー以降のおっさんたちだってたとえ初代を打っていたとしても、20年前のゲーム性なんかほとんど覚えていないだろう。
ちょっと前にお笑いコンビのかまいたちが、初代『北斗の拳』の実機を買ってきて遊技配信していてかなりPVが伸びていたけど、当時打ち込んできたというあの2人だって、細かい遊技性や演出法則はさすがに忘れてたし。
まあでも、導入された以上は僕も一度は触っちゃうかなぁ。初代をそこまで触っていないから、愛着はないだろうけど……。
4月導入らしいので、過去に初代を触ってきたおっさんの君! 久々にホールにカムバックしてみないか! 禁煙が徹底された今のホールは、驚くほど空気が美味いぞ!
ちなみに、スマスロ以外のサミー機種だと『鋼鉄城のカバネリ』というアニメタイアップ機種が現在稼働中で、コチラ全国的に人気となっている。打ってみたが、ぶっちゃけ通常時は面白くないけど、STに入れてチャンス目を引いてATを引くという仕組みに特化した大当たり状態は、間違いなくここ数年で一番面白い!
『北斗の拳』導入前に、まずこちらでヒキを慣らしてみてはいかがかな?