「パチンコ屋の常連って、店員からあだ名つけられるの?」←ズバリつけられます!
18歳で高校を卒業して、新卒で某パチンコホール企業に就職した。パチンコホールへの就職を決めた理由は一つで、手取りが高卒でも当時24万。学がない僕には魅力的だったのである。
加えて入社して2か月目でボーナスも貰えちゃって、お金大好きな僕にとっては「これが天職という奴だ!」とうれしい、楽しい、大好きな日々を送ることが出来た。
一方で少し前まで高校生だったので当然パチンコに一切興味もなかったため、専門用語や台の構造を理解するために徹夜で勉強するということもしばしばあった。この勉強に付き合ってくれる夜番の優しいバイトさんもいて、とても助かった思い出がある。
ところで、バイトさんと話をしていると、高確率で登場する話のネタがあった。それが、お店の常連さんたちの話題である。(文:松本ミゾレ)
挙動不審のお客さんにつけられたあだ名は…
パチンコホールでの仕事は結構色々とあって、台の清掃やドル箱を持っての右往左往、お客さんのクレームへの対応などなど。正直、繁忙店でホールに出て仕事をしていると、滅茶苦茶時間が経つのが早く感じるし、常に動き回るので絶対に痩せる。
まあ、昔は喫煙OKだったので、その代わりに副流煙吸いまくって健康面ではプラマイゼロみたいなところはあったけど。
高卒のペーペーにしてみれば、バイトさんは立場としては自分より下になるけど、職場の先輩としては何から何までお世話になりっぱなしの頼れる存在。大体年上だし。だから本当に色んなことを教えてもらうことになったんだけど、中でも役に立ったのが、常連さんの特徴だ。
要はお客さんの中には挙動がちょっと不審で、一瞬ゴト師やヤクザ者のように見えるけど、実は自分なりのオカルトを追及したスタイルで打ってるだけのおじさんとかも多くいたのである。そういうお客さんのことを指して、あだ名で分かりやすく僕ら新米に「ちょっと変な人だけど、悪い人じゃないから顔を覚えておいてね」と教えてくれたのだ。
また、毎日のように朝から店に来る常連さんには、やはりあだ名をこっそりつけているというのも通例。たとえば漫画版の『バトル・ロワイアル』に登場する相馬光子そっくりの女の常連さんは、こっそり「みっちゃん」と呼ばれていた。
また、何故か店に来るたび、ヤングジャンプを手にしている常連さんは「ヤンジャン」。
フィリピン系の打ち子を数人引き連れて店にやってくるプロのことは「親分」などとバイトさんたちがいつからかあだ名をつけていて、僕らはそれを経由して常連さんの区別がつくようになっていたのである。
お客さんにあだ名をつけるというのは失礼な話かもしれないが、実際こういうのは別の店でもあることで、ライバル系列店に入社した、同じ新卒の男の子と飲み屋で偶然鉢合わせたときも、お客さんのあだ名の話で盛り上がった記憶がある。
僕も君も、あだ名で呼ばれているかもしれないぞ!
さて先日5ちゃんねるに「パチ屋の店員ってホンマにあだ名付けとるん?」というスレッドが立っていた。スレ主は自分があだ名で呼ばれているかどうか気になっているようだ。ということは店員さんからも顔の見分けがつくレベルで、しょっちゅうホールに出向いているということになる。
本人は「週3、4でしか行ってない」と書き込んでいるが、これはもう立派なパチンコ依存症だけど自覚のないパターンのようだ。しかも服も3パターンしかないとのことなので、確実に店員さんにも認識はされているはず。
ただ、それだけであだ名をつけられると決まっているわけではない。せいぜい「いつも同じ服の」とか「あのしょっちゅう来る働いてないっぽい人」ぐらいの認識を持たれるだけだろう。
と言うか、仮にあだ名をつけられていたとしても、そのせいで不利益を被ることもない。
僕もパチンコ常連なのでしょっちゅうホールに出入りするし、背筋も曲がっていて髪の毛も雑に縛って結んでるから、変なあだ名をつけられているかもしれない。でも、正直どうでもいいかなぁ。あだ名をつけられるのがホントに嫌なら、そもそもホール行かないし。
スレ主も週に3回も4回もパチンコ屋に出入りしてるわけだし、今更あだ名をつけられるぐらい、本当は屁でもないはずなのだ。あんまり考えても意味がないことは考えずに、一喜一憂、台の挙動に熱中するのが一番である。