先だってこちらのコラムでは『スマスロ北斗の拳』について絶賛をしてきた。この理由はまず4号機時代の大ヒット機種である『パチスロ北斗の拳』を忠実に復刻していること。さらに出玉推移も割とマイルドで遊びやすかったためだ。

しかしながらスマスロ全体を俯瞰してみると、全てがマイルドってわけじゃない。『北斗』にも上位ATと呼ばれる出玉期待値の高いモードが用意されているが、その他のスマスロの多くにもこの上位が存在しており、初当たり確率の高い高設定でもない限り、ここにぶちこまない限りは、明らかにどんどん負けるような仕組みになっている機種も。

そしてそれらは刃牙やヴァルヴレイヴ、キン肉マンなど、一見するとアニメ版権でとっつきやすいコンテンツの皮を被っているのもポイント。

最近ではサミーが『スマスロバイオハザード：ヴェンデッタ』という機種をリリースしたが、これがまぁ～つまらない下位ATを搭載しており、とてもじゃないが上位ATなんか待ってられないぐらいだった（結果的にここまでつまらない機種もそう多くないので、すぐに離席しちゃうからボロ負けしようがないのはさいわい）。

他にもユニバーサルとエンターライズの合作である『スマスロ戦国BASARA GIGA』などは、大量に出玉を乗せた瞬間エンディングに突入。数万円単位の乗せ損が発生するという、スマスロにした意味がないような酷い展開に見舞われることも。上位AT扱いとなる「夜ステージ」なんか、ちょっとヒキが偏ればすぐに完走してしまうので物足りないことこの上ない。

そしてそんな中、僕は先日、とうとう20年に渡るパチスロ人生の中で、ダントツ1位となる負けを喫してしまった。その手ごわ過ぎた台こそ『スマスロキン肉マン～7人の悪魔超人編～』である。

設定はさておき、今、スマスロをがっつり打ち込むとどうなるのか。気になってゴゴイチぐらいから打ち始めると、本当にお金をとにかく湯水のように使う体験をすることができた。
終わってみれば－105,000円。人生でここまで負けたのは、初めてである。

なぜこんなに負けるのか、それは上位ATがチラつくゲーム性にあり

基本的に僕は、2万とか3万ぐらい使うともう嫌になってさっさと逃げ出してしまうチキン野郎である。ところがこの台に関しては、ある程度初当たりをこなすごとにSPモードと呼ばれる、上位ATへの特急券のような救済が発動するのだ。これが悔しいが、なかなか良く出来ている。パチスロの『まどマギ』で言う「穢れシステム」みたいなものね。

そしてある程度SPモード発動が近づくと、メニュー画面やステージチェンジ、通常時のセリフの色などでこの示唆を頻繁に行うのである。

SPモードの中には発動時点でとりあえず上位突入までは確定するものもある。しかしその他に、下位AT各セット中に3種類あるチャンス役いずれかを引けば継続確定するという状態が複数個分発動するといったものや、初戦で登場するバッファローマンを倒せば上位突入まで下位ATが絶対継続する、というものも。

僕の場合は9万使ってやっとこのSPモードが発動し、バッファローマンに遭遇することができた。が、この千載一遇のチャンスというか、ここで仕留めなければ大負け確定という状況でコテンパンにされちゃったのである（笑）。

結果的にこの日は「あ、バッファローマンがアニメと同じ佐藤正治さんの声なんだな。佐藤さんの声はやっぱ悪役が似合うな。カーンデジファーとか良かったもんな」というような気付きを得るばかりで、後はバカみたいに負けたのであった！まあバッファローマンは1000万パワーの超人だから勝てなくても分からないでもないけれど。

それでもさすがに、105,000パワーの損失は貧乏人には堪えたね～！ 「これでも8月分の収支はわずかにプラッてるからいいんだけど…」とか思ってたら、長年Twitterで繋がってる人の今月の収支が100万パワーを超えた報告を見て、僕はミートくんみたいに五体がバラバラになったのである！ めでたしめでたし！