「最強のコンサル技術」をアンガーマネジメントに応用 『マッキンゼーで学んだ感情コントロールの技術』で肝の据わった社会人に | キャリコネニュース - Page 2
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「最強のコンサル技術」をアンガーマネジメントに応用 『マッキンゼーで学んだ感情コントロールの技術』で肝の据わった社会人に

「振り回されがち」と感じているなら一読の価値ありです。

「振り回されがち」と感じているなら一読の価値ありです。

著者はマッキンゼー在籍当時を、「一緒に仕事をしていた優秀な先輩たちは、みな感情が安定していて、それに振り回されることがありませんでした」と振り返っています。誰もが感情コントロールの達人だったのです。その基本的な考え方は、「悩んでも無駄なことに労力を割かない」ということ。

「やるべきことに最大級の努力と労力を注ぎ、やらなくてもいいこと、やっても無駄なことにはエネルギーを使わない――。つまり、『仕事の仕分け』ができているのです」

ただし、彼らは感情を抑制するのではなく、むしろ喜怒哀楽を素直に表現し、とても自然体でバランスがいいそうです。それが、”一流企業に勤める成功者だから、生まれつき備えた資質”というわけではなく、「この感情コントロール力は誰もが身につけることができるテクニカルな『技』です」と、著者は断言しています。

確かに、本書を読み進めると、「怒り」という感情には「不安」や「恐れ」「劣等感」「疲労」など直接の原因があり、それを具体的に明らかにしていくと、頭の中が整理され、あまり腹が立たなくなるということが分かってきます。

「”自他の問題”を分ける」など、感情コントロールの6つの技法

具体的には「モヤモヤした感情を”解決可能な課題”に変える法」の章で、6つの方法が示されています。「コントロール可能なこと」と「不可能なこと」を分ける、「事実」と「意見」を分ける、などです。中でも、「”自他の問題”を分ける(課題の分離)」という認識は効果的だと感じました。

例えば、不機嫌な上司の態度に「上司が自分を嫌っているのではないか」という疑念が湧くとします。それを自分のせいだと考えてしまうと、「どうしよう」とか「こんなに頑張っているのになぜ私だけ嫌うのか」といった動揺や怒りが生じます。

一方で、「自他の問題を分離」できる人は、

「こちらはやるべきことをやっている。後はどう思われようと自分とは関係ない」
「あの上司に嫌われても、すべてが無になるわけではない」
「とにかくできることを淡々とこなしていこう」

と割り切って仕事ができるのです。

実は著者の大嶋さん自身、かつて、いつもイライラしている上司にどう対応していいか分からず、関係がぎくしゃくしていた経験があるそうです。しかしあるとき、それはもう上司のクセで、いたずらに反応しないほうがいいと気づいたそう。

お互いに感情的にならずに向き合えるようになると、「相手の意外な能力や長所に気が付くようになり、むしろ仕事がしやすい相手に変わった」というから驚きです。

いま、様々な職場で、世代間のギャップによって上手く意思疎通が図れず、「上司が、部下が無能だから」という考えに至りがちだと思います。嫌な上司からは逃げるしかない!というアドバイスもよく目にしますが、大嶋さんが説くマッキンゼー流の問題解決プロセスを意識してみると、すべての「感情」は冷静に分析可能で、気持ちの問題を整理するだけで、随分仕事がやりやすくなるのだと気付かされます。

本書には、「自己肯定感チェックシート」や、「ビリーフシステム&トリガーポイント判定シート」、「ロジカル分析ノート」、心の垢を落とす「クリアリング・ノート」など、すぐにでも実行してみたくなる”感情見える化”の手法が紹介されています。自分の感情を上手にアウトプットして冷静に分析してみると、相手のことも冷静に見られるようになるから不思議です。

価値観が多様化するこれからの社会で、誰もが必要とされる感情コントロールの技法。早いうちに身につけたい新社会人や、人手不足なのに部下が使い物にならないと怒っている管理職の方に、是非読んでいただきたい一冊です。

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