若者の物欲低下は“スマホの普及”のせい? ネットでは「お金がないだけ」という指摘も | キャリコネニュース - Page 2
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若者の物欲低下は“スマホの普及”のせい? ネットでは「お金がないだけ」という指摘も

マーケティング評論家の牛窪恵氏は、「1年以上服を買っていない20代は女性で2割、男性で3割いる」と若者の物欲が低下している現状を語る。そして、その要因として、スマホの普及したことで、ネットで安い物を簡単に買えるようになった点が大きいと話す。

続けて、「食欲と似ているんですけど、最近の若者は”ちょこちょこ買い”をする傾向があって、大腹が空かない」と物欲が出てくると安い物をサクッと買うスタイルが若者の主流になったため、まとめて一気にお金を使うことは少なくなったという。

また、常にスマホを触り情報を浴び続けてしまい、脳が過労状態に陥っている若者は少なくないという。その結果、良い商品を見ても情報だけで満足してしまい、購買意欲が全く湧かなくなっていると語った。

2000年以降、若い男性の消費減少が顕著 「交通費・通信費」「食費」が削られる

一方、脳科学評論家の澤口俊之氏は、「怒りと物欲は同じ脳領域なので、怒りを覚えると物を買いたくなってしまう」と語る。最近の若者は怒らなくなっていることが物欲低下の原因だと説明した。さらに、イライラした時にストレス発散として衝動買いをしてしまうのは、怒りを鎮めるために脳が適切に作用しているためと続けた。

納得感のある2人の解説ではあったが、ネット上では「物欲が無い訳と違うと思う。給料が安いんだよ」「物欲は死ぬほどあるけど金が無いんだよ…給料上がれば服もたくさん買うわ」と、単純にお金がないため物が変えないだけという声が多く寄せられた。

消費者庁の資料によると、30歳未満の若者単身者世帯の消費支出は1999年から2014年で、男性は14.4%、女性は4.2%減少している。男性のほうが減少が顕著で、15年間で「交通費・通信費」は1万4239円、「食糧費」は1万2075円減少した。給与がなかなか上がらないために購買意欲を抑え、将来への不安から貯蓄に回す若者も多いだろう。

「若者の車離れ」などをよく耳にするが、これらは単純に「若者のお金離れ」が原因であることも多い。消費税も10%になる。財布の紐を固くしてしまう経済政策や若者を安く使い倒そうとする企業の存在が大きく影響しているのではないだろうか。

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