ラファエル、YouTube成功のからくりを授業 「アカウント停止を利用した」「動画の99%はやらせ」などが話題に
先週放送の前編では、定時制の夜間学校から自衛隊に入り、「自分の生涯賃金を計算して虚無感に襲われ」自衛官をやめ、一部上場企業の営業マンとなった過去が明かされた。そんなラファエルさんだが、これからYouTuberをやろうとする人へのアドバイスは
「生涯賃金を稼げる目処がつくまで絶対に今の会社を辞めるな」
と、意外と堅実だった。仮に月500万円稼いでも、YouTuberやタレントの寿命はせいぜい5年。冷静に考えて、サラリーマンが35年かけて稼ぐ将来賃金には及ばないという。ラファエルさん自身も、2014年から3年はサラリーマン生活との兼業だったそうだ。
動画は、どうすれば収入がたくさん入るか周到に設計しているようだ。通常、YouTuberが企業案件をやるとファンが離れるものだが、ラファエルさんは企業案件であることを隠そうとせず豪華なプレゼント企画をやったため、登録者数は落ちなかったという。動画は「広告が沢山入るから」20分くらいと長めにしていると語っていた。
そんなラファエルさんが犯したしくじりとは、2018年に投稿した「高級車を素手でボコボコにするまで帰れない」などの動画が大炎上したことだ。「爆上がりした生活レベルを下げたくない」という一心で、批判を受けても「ホームレスに100万円を渡してみる」「薬を飲んで風俗をハシゴ」など、どんどん動画を過激にしていった。ついに2019年1月にYouTubeのアカウントが停止され、一瞬で5年かけて増やした登録者がゼロに。損失は5000万円にも及んだという。
すべてが想定の範囲内? 過激な作風を「マジで変えたかった」
ところが、これがネットニュースで話題となり、知名度が急上昇。一部上場企業の社長や、有名タレント、メジャーリーガーなどから会食の依頼が毎日入るように。このとき、ネットユーザーは「これでラファエルがやめたらYouTubeがつまらなくなる」という空気になったという。すぐに新しいチャンネルで動画がバズって即起死回生を果たしたが、これは偶然ではない。ラファエルさんは
「本当は(過激になっていくのを)マジで変えたかったから、アカウント停止を利用しました」
と明かしている。アカウントが停止されれば注目されることを見越して、「停止された当日に新しいアカウントをつくり、雑誌の記者を呼んで記事も即日上げた」というから、周到な戦略だったのだ。
ちなみにラファエルさんは、これまでの動画は「全部やらせ。本物もあるけど99%はやらせ、演出です」とさらりと告白。ツイッターでも「やらせだったとは、驚いた」「でもこれで安心して見れる」など、驚きの声や好意的に受け取るツイートが上がっている。
ラファエルさんは最後に、「根性論が嫌い」としつつも「努力で出来ないことはない」と、成功への道を説いて番組を締めくくっていた。タレントや著名人が過去の失敗体験を伝えるこの番組、聞き終わってみると「結果オーライ」という結末もあるが、今回のラファエルさんは、本人も言っていたように何もしくじっていない。始めから上手くいったわけではないが、すべて思惑どおりに運んだという、ラファエルさんの頭の良さや話術の上手さが際立った回だったのではなかろうか。