賃貸オーナーは孤独死などを恐れ、高齢者に貸し渋りをする傾向はある。トピックは、「高齢で賃貸を借りる難しさ」を語る声が相次いだ。まず「子供(保証人)がいるならまだいいんじゃない?」というコメントに対して、
「不動産業してたけど、すぐ駆けつけられる距離に身内がいないとどこもダメだったよ」
「60代の母親がなかなか借りられず、やっと見つけたと思ったらパートの私じゃ保証人になれなくて、主人ならOKって言われて保証人になってもらったよ」
といった声が矢継ぎ早に上がった。何かあった時にすぐに駆けつけられる場所なのか確認されたという人が多い。子どもがいても、”近くに住んでいる正規雇用”でないと、賃貸探しは難航するようだ。独身の場合は更に難しくなるだろう。
中には、「そのうち賃貸余って貸し渋りどころじゃなくなるよ。氷河期世代も独身多いし」と書く人も。高齢者を避けていたら商売にならないという指摘で、賛同も多かった。確かに公的賃貸のURなら、基準とする収入の証明や家賃を1年分前払いするなどで、高齢者も借りやすくなっている。
しかし民間となると話は別で、「儲けにならないなら貸主もアパート経営やめたり物件自体手放すよ」という声が次々に上がり、希望はことごとく潰されていた。
「ローンが終わる前にリフォームのローンが始まるよ」など住宅ローンのデメリット続々
かといって、「やっぱり持ち家だ」という声はそれほど見当たらず、なぜか「持ち家のデメリット」を説く声が目立つ。
「持ち家だと固定資産税やら修繕費とかで後々支出が増えるデメリットもあるけどね」
「ママ友トラブルを経験した友達から持ち家じゃなければと何度も聞かされて頭から離れない」
このほか、住宅ローンの愚痴もおびただしい。「うち75歳までローンあるわ……」「ローンが終わる前にリフォームのローンが始まるよ。お金なくて子供に援助してもらって家を直す人多いよ」という指摘も。筆者も30代で住宅ローンを組んでいるが、新築でも15年目で修繕工事に約200万円かかった。いくら低金利と言っても利息分の割高感は強いなど、デメリットはある。定年後もローンがある人は退職金で完済できればいいが、終身雇用が崩れたいま、綱渡り状態であることは否めない。
一方で賃貸は、変化するライフスタイルに合わせて借り換えられるし、通勤に便利なら経済的にもメリットはある。とはいえ、持ち家世帯の「老後に家がある」という安心感は大きい。一概にどちらが正解とも言い切れないのが難しいところだ。
持ち家率6割超、結局買える人は買っている
総務省統計局が公表している日本の「持ち家住宅率」(2018年)は61.2%で、6割以上の世帯が「持ち家」だ。
1983年は62%だったが、バブル崩壊後の93年には59.6%とぐっと減っている。ここ数年は上昇傾向にあったが、それでも30年前の水準には戻っていない。
資料からは、世帯年収が高くなるにつれて持ち家世帯率が高くなっていることもわかり、結局「買える人は買っている」という身も蓋もない現実もある。今後価値観は変わっていくかもしれないが、「若いときに買っておけばよかった」と言われても、今の経済状況では簡単にローンを組める人は多くない。反響は、その動揺や不安感が大きいことの表れなのだろう。