その友人は母子家庭で育ち、大学時代から
「門限は何時まで、家に月いくらお金を入れること、外泊は禁止、恋愛は禁止、友人を家に呼ばないこと」
などと色々決められていたという。男性は「少し厳しい家庭なのかな?程度に思ってましたが、社会人になると更に悪化」したことを明かす。
「『一人暮らしは禁止、転勤のある会社も禁止、車を持つことを禁止』など過保護という言葉では到底擁護出来ないレベルになっていました」
なにも思い通りにできず職業選択の自由すらない縛り付けで、普段の生活も思いやられる。ただ、友人も一度は行動を起こしたことがあるそうだ。
「一度友人が社会人になってから、我慢の限界で反抗し、勝手にアパートを契約した時があったそうです。 まあ相談なく決めたのも問題だったのだと思うのですが、契約金も払い、1週間後から住めるというときに母親にそのことを伝えたそうです。すると本気でブチギレられたらしく、物を投げてきたり号泣したり、『じゃあ私もそのアパートに住むから!』と怒鳴られながら言われたそうです」
ちなみに住まいは一軒家で、妹が一人いるという。家があっても娘がいても、母親は第一子である友人に執着したのだろう。
「その出来事があったせいで、契約までしたのに急遽アパートはキャンセルしたそうです。契約金も返ってこなかったと言ってました」
と友人の思い切った行動はあえなくつぶされてしまった。男性は彼に同情しながらも、こう指摘する。
「大学時代からの付き合いでもう10年以上になりますが、当時から母親の言うことを聞き過ぎだとは思ってました。大学時代はまだ仕方ないかなとも思えますが、社会人になってからも厳しく縛られ続け、それを我慢し続けるのは理解し難いです。気の毒だとは思いますが、一度しっかり話し合うか行動しないと、いつまで経っても自立できないと思います」
「実際に友人は母親の望む自宅から通えて、車も使わない転勤もない会社で働いていますが、ずっとフリーターです。30半ばが近づいてきてる今だに正社員で働いたことがないそうです。正社員だと飲み会で遅くなってしまうからと言っていました」
男性は今も母親に縛られ続ける友人の人生がなんとも心配な様子だ。もどかしそうに、
「アパートを契約したときにそのまま問答無用で出ていけばよかったのに…とどうしても思ってしまいます」
と振り返り、こんな思いを綴っていた。
「ついこの間、久しぶりに大学時代の仲間で集まりました。周りはそれなりに責任ある立場になっており、結婚し子供がいる人もいます。その友人だけ大学時代から何も変わってないように見えてしまい、母親が自立を止めているとしか思えませんでした」