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ご近所さんの“おすそ分け”手料理がマズくて困惑 味付けが過剰で「一口食べて捨てるのが習慣です」と語る男性

男性が暮らすのは中国地方の県庁所在地から少し離れた住宅地。この地に住んで40年ほどになる。男性の両親が購入した土地の近くの住宅地に、男性も結婚後に家を購入し、現在はそちらに住んでいる。

「実家は、徒歩でも5分程度の距離なのでほとんど地元に住んでいる感じです。妻とは大学で知り合いましたが、妻も隣の中学校の出身なのでほぼ地元です」

そんな男性が住む地域の特徴は、近所づきあいの濃厚さだ。

「土地柄もあるんでしょうが、特に親の世代は、住宅地ができた頃に一斉に引っ越して来たこともあり、付き合いが濃いですね」

男性によれば、地域の行事や冠婚葬祭など、近所の付き合いが濃厚なことを示す風習はかなり多い。とりわけ葬式があると近所総出で手伝いをするのが、ごく当たり前だという。

「特にお香典はご近所が管理し、きっちりと複数人で金額を確認してから、遺族に渡します。社会人になるまでは、どこでも当たり前の風習だと思ってました」

さらに近所付き合いを濃厚にするのが、お裾分けの機会がやたらと多いことだ。

「地方なので、お中元やお歳暮は盛んです。また、親戚に農家がいる人もざらです。ですので、食べきれないお中元や、もらいすぎた出荷できない野菜やらをあげたり、もらったりが頻繁に行われるんです」

この独特の物々交換には、家庭で調理したものも含まれる。

「野菜なんかは、調理してから配ることも多いですね。ちらし寿司にしてみたり、煮物にしてみたり様々です」

ところが、そんなご近所付き合いにも影の部分がある。

「数軒隣の家の奥さんが、とにかくメシマズなんです」

寿司は甘く、煮物は醤油で煮ているのかというほど濃い

小中学校の同級生だというその家は、実家が農家で、野菜をお裾分けしてくれることも多かった。

「野菜は、形が悪くて出荷できなかったようなものなので味は抜群です。ところが、たまにおばさんが、野菜をふんだんに入れて寿司を作ったりしてくるんですが、それがマズいんです」

マズさの理由は、調味料が過剰なことだったと男性は語る。

「寿司だと酢飯が砂糖を入れすぎで、やたらと甘い。煮物なんかだと、醤油が多くて辛いんです」

それでも、子どもの頃は両親が「◯◯さんの家は、ちょっと濃いめの味付けだね」と言いながらも普通に食べていた記憶があるという。ところが、最近は違う。

「煮物なんか醤油で煮ているのかくらいの濃い味の時があります」

そんなに濃い味付けの食事をしていれば、身体がおかしくなりそうだが、当のご近所一家はいたって健康だという。

「もともとスポーツ好きな一家だったのですが、いたって健康そうですよ。先日も同級生に会いましたが、めちゃくちゃ精悍な体つきでした」

疲れた身体には濃い味付けが染みるのだろうか……。受け取るのは両親だが、食べずに捨てるわけにはいかないと思っているのか、わざわざ男性宅に「食べきれないから」と持って来るという。

「要は、こちらでわからないように捨てておいてくれということなんでしょう。ところが、妻は『一口くらい食べないと悪いんじゃない』と、食卓に並べるんです。そして、妻も嫌そうな顔をして、一口食べて捨てるのが習慣です。いや、もう並べなくていいと思うんですけど……」

もう、そこまでイヤなら食べずに捨てようよ。

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