田舎だと「趣味が車・パチンコ・釣り・散歩しかない」という投稿に思うこと | キャリコネニュース
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田舎だと「趣味が車・パチンコ・釣り・散歩しかない」という投稿に思うこと

画像はイメージ

いよいよ冬本番。実は僕は雪が好きなので、こういう季節はやっぱりワクワクしてしまう。先日も知り合いから「スノボ一緒に行こうよ」とのお誘いを受けた。「行けたら行くね」と返しておいたけど、行ったら行ったで楽しいは楽しいんだよね。どうしようかしら。

まあ、そんなことはさておき、今回は趣味の話である。それも、田舎に住む人たちの趣味についてだ。(文:松本みぞれ)

パチンコホールは高齢者にとって地域の集会場みたいなもの

先日5ちゃんねるに「田舎人ワイ趣味が車・パチンコ・釣り・散歩しかない」というスレッドが立っていた。スレ主は都会に生まれたかったと嘆いている。

僕は生粋の田舎出身なので、この人の言いたいことがよく分かる。それこそ今年の春にも町田出身の人に「いやあ、町田なんでド田舎でホント何もないから」って半笑いで自嘲されたとき、ふつふつとした劣等感が湧き上がってきたもんだ。

宮崎出身の僕からすると、町田はもう都(みやこ)なの!

閑話休題。大体の田舎となると、スレッドが指し示すように車、パチンコ、釣り、散歩なんだよね。それぐらいしか娯楽がない。ちょっと公共交通機関使って遠出しようにも、電車もバスもないって塩梅の土地ってマジで多いし。

それに田舎は駅チカとかじゃない限りは大抵車かバイクが必須。特に降雪量の多い地域ともなると、車がなければどうしようもなく詰むことだってある。なので、必然的に車に興味を持つのだ。

次いでパチンコ。田舎では都会のようにあちこちで華やかな催しなんかも開催されない。せいぜい地域の青年団が企画する、飲み放題の野外BBQぐらいのもの。後は夏祭りとか、そのぐらいだ。

その代わりに、大抵の田舎であってもパチンコホールはある。娯楽が乏しい地域ともなると、ここが人々のよりどころになりがちだ。当然都会と違って設定も悪いし釘もガン締め状態なんだけど、それでもここにはやることがなくなった人が大勢集まってくる。特にやることがなくなった年金暮らしの高齢者にとっては、ちょっとした地域の集会場みたいなもの。

さらに釣り。地域にもよるが、田舎の娯楽として釣りはやっぱり昔から人気が根強い。そこには自然しかないんで、その恩恵にあずかる形で釣り糸を垂らす人はやっぱりいるもので、人気のスポットとかだと、シーズン中は釣り人でごった返すということもある。

僕は釣りよりも魚獲りのほうが好きなのでやらないが、水辺でのんびり過ごすにはいい趣味だと思う。初期投資が掛かるとは言っても、他に趣味の選択肢もないから、甘んじて投資してるって人は多いようだ。海もある地域だとやっぱり沖釣りは愛好家も多いよね。

そんで散歩。これについては趣味というか、健康のために毎日意識して実践している人って都会にも多いはず。だが田舎はやることがないから、輪を掛けてさらに多いぞ!

僕は田舎と関東圏をよく行き来するから分かるけど、朝5時ぐらいに外に出ると、都会のベッドタウンよりも田舎の方が、反射材を付けた高齢者が散歩している姿を見る機会が明らかに多い。これもまあ、やることがないんだろうなぁ……。とにかく、田舎の高齢者の朝は早いのである。

池作りが趣味の人はその後が大変かも

そうそう、前述のスレッドには田舎での趣味についてこんな書き込みが見受けられた。

「ド田舎民やけど車とパチンコはもう飽きたし釣りと池作りが今の趣味や」

池作り。そうなのだ。田舎は都会よりも家のサイズが大きく、庭がある傾向が高いので、やろうと思えば自宅に池を増設することも可能なのだ。

で、この書き込みを見てふと思い出したんだけども、池って作るのは簡単なんだけど、埋めるとなると物凄く手間なのだという。まず、掘り起こしていた部分をどうにかして戻さなければならない。

もし放置すれば雨水などがいつまでも貯まって全然干からびることがなく、夏場はボウフラの大量発生の原因になる。ボウフラは蚊の幼虫なので、こうなると敷地内に蚊が蔓延してしまって、家屋の中にも侵入しやすくなる。

さらに、これはちょっと「本当かよ」と思っちゃう人も多いとは知りつつ敢えて書くが、一度作った池を潰すと、その家に不幸が舞い込むというめちゃくちゃな迷信があるのだ。どこが発祥の迷信なのかは判然としないけど、庭に水場を作るとそこに水神さんが勝手に宿る。だからその水場を潰すと、祟られるというわけだ。なんて身勝手な水神さんだよという話だけど、あとになって、そういったことだったのかな?と思った事例はある。

僕が生まれ育った地域でも昔は大きな家には大抵、大きな池もあった。湧水を引き込んで天然のろ過装置を作って鯉を育てたり、捕まえてきたモクズガニの泥抜きに使う家もあった。

で、これは親戚筋のある家の話。先代は池を管理するのが趣味のじいさまだったが、息子に代替わりすると「管理が面倒だから」と池を潰し、湧水の水路もコンクリで埋めてしまった。そしてその上にプレハブ小屋を立てて、子どもの勉強部屋にしたのである。そうすると不思議なことに、3年ぐらいの間にその家の人たちが相次いで精神的に著しく不安定になり、とうとう遠方に引っ越していった。

偶然と言えばそれまでなんだけど、こういうのを目にしてきた手前、僕はベランダでビオトープを楽しむことはあっても、庭に池を作るという行為には手が出せないでいる。やっぱり根が田舎者なので、そういう迷信を怖がっちゃうんだよね。都会の人には分からないかもしれないけど(笑)

ベランダのビオトープに関しても、夏場なんて毎日のように蒸発した分の水を足している。なんかこう、「枯らすとまずいのでは」って思っちゃうんだよね。昔は井戸を埋めるにしても近隣の神社から神主さんを呼んで、わざわざお祓いをやってから埋めて、そこに残る水神さんの怒りを買わないようにしたくらいだし……。

話が脱線し過ぎたけど、まあみなさんも田舎に遊びに行った際に、家の敷地内に池を見かけたらちょっと気にしてみてくださいよ。

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