僕は我慢が嫌いなので、人から無理を言われると結構早い段階でもうめんどくさくなって「うっせえわ」って言ってしまう。最近そういう歌が流行ってしまったので、被らないように「うるさいよ」って言うようにしたが、とにかく誰かに高圧的に命令をされるのがしんどい。
だが、世の中にはかなり理不尽なことを言われても反論しない・できない心の優しい人もいる。今日はその極地にいるような方の話を紹介したい。(文:松本ミゾレ)
毎朝5時半に家を出てひたすらチャリ通勤。まるで田舎の高校生
先日、5ちゃんねるに「嫁に自動車、バイク、原付、電車、バスの利用を禁止され15年物のママチャリで毎日片道2時間15分かけて通勤してる俺氏、離婚したい」というスレッドが立った。スレ主の主張はこうだ。
「嫁が言うには自動車は維持費がかかるからダメ。バイクは危険だからダメ。原付はカッコ悪いからダメ。電車、バスはお金かかるからダメ。新しい自転車買うのもダメ。これって離婚事案になるかな? 毎朝5時半に家出て真横をトラックが猛スピードで通り過ぎる暗い山道をひたすらチャリ漕ぐことに疲れたよ。これから2時間以上かけて家に帰るのかと思うと苦しいよ」
なるほどぉ、こういう夫婦の形ってのもあるのか。なんとも可哀想だ。これだから結婚に夢が持てないんだよ。
通勤手段が自転車しか許されず、新しい自転車を買うこともできない。そんな状況を嫁に強いられたら、僕も彼のように離婚したくなっちゃうな。
スレ主が、自分の奥さんがそういう無理難題を言い出すタイプだと分かって結婚したのであれば自業自得だが、それにしても、こんな通勤方法なんて40にも50にもなって続けられるもんじゃないよね。どこかでやめないといずれボロボロになると思う。
人に何かを強いる人は、自分が何を要求してるのか大体分かってないよね
嫁に自転車通勤を強制され、そのせいで離婚も考えるようになったというスレ主。スレッドでは数人から嘘つき呼ばわりされているが、たしかに現実にこんな旦那さんがいるなんて、僕もちょっと信じられない。でも事実は小説より奇なりって言うしなぁ。
というか片道2時間超の通勤って雨の日とか最悪でしょ。これがもうちょっと北国とかになれば、そもそも冬は自転車が使えないからバスなり電車なりを使えるんだろうけど……。
それにしても、たまにこのスレ主の嫁さんみたいに、「簡単に無茶を言ってくれるなよ」って感じの人っているよね。自分が何を言ってるのか、自分が言われた立場になって考えてない。考える必要がないと思っちゃってるとかね。
この嫁さんにとってはとにかく蓄財が正義で、日々の通勤で生じる交通費なんかあり得ない支出なんだろう。だから夫を雨の日も風の日も、チャリ通勤させて平気なのだ。
でもスレ主も嫌なら嫌で、相手にどれだけ嫌なのかを理解させないと。たとえば朝5時半に嫁を連れて家を出て、有無を言わさず2人でチャリ通勤するとかね。そのためだけに安いボロボロの自転車も買って。で、会社に到着したらそこで解散。嫁にはそのままとんぼ返りしてもらうのだ。
たった1日でも実際キツいと思うはずだが、これを「自転車通勤しなくていい」という一声が出るまで、嫁さんにも毎日やってもらう。「現実的ではない方法だ」という指摘もあるだろうが、もっと非現実的なことをスレ主は毎日やらされているのだから。
やはり「車もダメ、バイクもダメ」とか言い出した段階でマジギレすべきだったのだ。その時点で「お前俺に毎日片道2時間かけて出勤しろって言ってんのか!」って本気で怒ってれば、きっとこんなスレッド立ってないだろう。