独身男性の7割「交際相手なし」の衝撃 「残業ばかりでいつ相手見つけるの?」という声も
「交際している異性はいない」と回答した男性は69.8%(前回調査61.4%)、女性は59.1%(同49.5%)だった。29年前の1987年に行われた第9回調査では男性は48.6%、女性は39.5%だったことを踏まえると、ここ30年で若い人の「恋愛離れ」が大きく進んでいるがうかがえる。
昨今、少子高齢化が大きな社会問題になっていることを考えると、何とも心もとない。ネットでも「日本の将来が心配になる数字」といった声が相次いだ。若者が恋愛しない要因は、長時間労働と、いつまで経っても上がらない残念な賃金にある、とする見方も出ている。
「だって残業残業残業残業残業残業残業、でいつ付き合う相手見つけるの?てなってるじゃん、理由わかってるじゃん」
「自分の生活もままならないのだから、結婚はおろかデートなんて考えられない」
「日本人は仕事がなくて交際できないか、仕事があるから交際できないかのどっちかだ」
また、男性の結婚願望の強さは、就業状況と関係が深い。女性は派遣やパート、無職であっても結婚願望は60%台で推移しているが、男性は正規社員や自営・家族従業等の結婚願望が約60%であるのに対し、パートや無職では約40%にまで落ちる。
恋愛ができないならば昔のようにお見合いをさせればいい?
総務省の「労働力調査」によると、2015年の25~34歳の男性の非正規率は16.6%。2割弱なので、それほど多くなさそうに見えるが、15年前と比較すると3倍以上になっている。雇用が不安定だと将来に希望が持てない。何より、自分に自信が持てないので女性にアプローチできない、という人も多いだろう。
一方で、お金や雇用が恋愛を妨げるとは考えにくい、と見る向きもある。
「カネが無いから結婚できない、はわかるけどカネが無いから恋愛できない、はあまり考えにくいので、経済的なハナシとは別な気が」
お金の問題ではなく男女を取り巻く文化の変化が大きい、という声もあった。「恋愛至上主義」と「外見至上主義」が進んだ結果、イケメンの恋愛強者しか恋愛や結婚が許されなくなり、「恋愛底辺者」は交際相手を探すノウハウをいつまで経っても身につけられなくなった、というのだ。
「フツメン未満だと好意を持っただけでセクハラ扱いされかねないしね。今のこのご時世、男性側から女性にアプローチするのって、それなりに自分に自信があるのでもないかぎり、結構リスキーだよ」
何とも世知辛い話ではあるが、そうした恋愛市場からこぼれ落ちてしまった人を救うために「お見合いシステム」の復活を提唱する人もいた。ただ、地域や親族のコミュニティの繋がりが希薄化している現代で、昔のような「仲人おばさん」が活躍できるかは疑問だ。
もっとも、今回の結果を評価する声も少なからずあった。恋愛しないのは恋愛以外に充実感を得られるものがあるから、ということのようで、「価値観の多様化だよ。みんながみんな恋愛しなくてもよくなった。いい傾向だと思う」と呟く人もいた。
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