子ども誕生で「家事・育児が増加」した男性は6割 一方「就業時間の長さに変化ナシ」は8割以上という厳しい現実
2017年の父の日は6月18日。家族みんなで父親に感謝を伝える日だが、世の中の「お父さん」は育児に十分関われているのだろうか。父の日に先駆けリクルートコミュニケーションズは6月9日、「家事・育児参加状況のアンケート」の結果を発表した。
調査は5月26日~6月2日、子どもがいる20~50代の既婚男性190人を対象にインターネットで行った。
働くパパ、休日に家事・育児時間を多く取る傾向
子どもの誕生をきっかけに「家事・育児を行う時間は増えた」と回答した人は62.6%。
その理由で最も多かったのは「子どもの誕生により妻の負担が増えたため、家事・育児を分担する必要があると感じたから」(33.6%)、次いで「子どもに向き合う時間を確保したいから」(30.3%)と父親自らの意志で家事・育児に参加している可能性が示唆された。しかし「妻の要望に応じて」という人も11.8%いた。
家事・育児を行う時間が増えたと回答した人に、1日あたりの増加時間を聞くと平日は「1時間」(46.7%)が最も多く、次いで「2時間」(19.6%)となった。休日は「2時間」(30.4%)、「3.5時間以上」(27.2%)の順だ。まとまった時間が取れる休日に家事・育児の時間をより取っていると考えらえる。
しかし子どもの誕生が理由で就業時間の長さに変化があったかを聞くと「変わらない」が全体の82.6%だった。多くの父親は子どもの誕生は就業時間の増減にあまり関係していないようだ。
「育休を取得したい」パパは4割 やはり取得は悩む模様
家事・育児を行うことにより働き方や仕事の成果に変化があるかを聞いたところ「特になし」(58.4%)を除くと、「仕事のモチベーションが上がった」(27.4%)が最も多かった。
家事・育児の時間が増えた人に限定すると37%と、全体と比べ約10ポイント高い結果となった。これにより家事・育児を行う時間が増えることと、仕事におけるモチベーションアップは関連しているとも推測できる。
勤務先に男性も取得できる育児休暇制度が合った場合「取得したい(したかった)」と答えた人は40.5%だった。
家事・育児を行う時間が増えた人に限ると49.6%と全体より多い傾向にあるが、それでも約半数。「取得しない」は18.5%、「わからない」は31.9%であるところを見ると、家事・育児に参加していても「男性は育児休暇を取っていいのか」と悩んでいる人も少なくはないようだ。男性の育休習得が難しい現実が垣間見られる結果となった。