オタクだから結婚できないなんてことはない。ガールズちゃんねるに3月下旬、 「オタクだから結婚できない?」というトピックが立ち物議を醸した。30代半ばで一人暮らしの社会人だというトピ主は、母親から
「いい歳してアニメだの漫画に夢中になってるから、彼氏もできないし結婚できないんでしょ」
とあきれられ、落ち込んでいる。 婚活パーティーなどに参加しているが、うまくいかないという。独身であることは事実なので、受け止めるべきだとは分かっているという。ところが、友人はみんな結婚して子どもがいることにコンプレックスを抱くトピ主は母親の言葉に「ものすごく傷つきました」と訴えている。(文:okei)
結局は「容姿の問題」という指摘に否定相次ぐ
結婚していなくてもちゃんと働いて独立しているのに、娘の趣味を否定した上に「だから結婚できない」なんて、何の根拠もない言い掛かりである。このトピックでは、大勢のオタクと思しき女性からの「オタクは関係ない」という書き込みで溢れた。
「私ヲタクだけど結婚できたよ」
「オタクでも結婚できる、間違いない。でも相手に出会えるかどうかは行動力と運次第」
「趣味より社会性の問題」「結局はコミュ力だよね」
また、中には「漫画2000冊以上持っててレイヤーでずっとアニメ見てたけど恋愛結婚した。相手はゲームが趣味。ゲーマー。だからお互い理解し合えて上手く行ってるよ」という体験談も多く寄せられている。
このほかにも「オタク関係ない。容姿の問題だと思う」という声には「そんなことない」「私の知り合い、デブもブスもいたけど婚活頑張ってみんな結婚できたよ」などと容姿説を否定する意見が相次いだ。
そもそも、オタクであることと「外見の良し悪し」「社会性があるなし」の因果関係はない。容姿、性格が良い人だけが結婚するわけでもないので、やはり「オタクは関係ない」と言えるだろう。
「二次元のキャラを基準に男性を評価」ではダメかも
だが、いくらかの書き込みからは「オタクは容姿が残念」「社会性がない」などのイメージがあることもうかがえる。例えば
「二次元のキャラを基準に男性を評価したり好みを判定したりする」
「推しのアニメの話以外興味無さそうに聞いたり話したりする」
「自分のオタクさを棚にあげてオタクな男性を気持ち悪るがる」
「課金し過ぎて破産レベル」
などとオタクの悪い特徴、イメージをこれでもかと挙げ、こうじゃなければいいのでは、と指摘する人もいた。確かに、こういう人は結婚相手としては嫌だが、これだと結婚どころか友人もいない可能性がある。何度も言うが、オタクだから人間性が良くないなんて根拠はない。
他方、逆の立場で「うちの夫はオタクだと思います」と明かした人もいた。交際中からオタクだと知っていても「こちらに共感を求めるとか勧めてくることもなかったので気になりませんでした」と綴っている。おそらく、この人も夫の趣味を歓迎も否定もしていないのだろう。こういう形で尊重し合うパターンもある。
そもそも、アニメ・マンガ・ゲームなどの文化は経済面から見ても日本で大きな市場を占めており、タレントのマツコ・デラックスさんも、過去にはコスプレ市場を指して「日本経済はオタクの人が支えてるのよ」と感嘆していた。今さらこれを”未成熟な人が楽しむもの”のように言うこと自体がナンセンスだと思う。
さまざまな励ましを受け、 トピ主は「同じ趣味の人を見つけたいです!」と婚活に前向きになっていた。結構なことである。