働いている妊婦2076人に、新型コロナウイルス感染拡大に伴う職場でのサポート体制について聞くと、最も多かったのが「サポートはなかった」(30.0%)。次いで「在宅勤務になった」(19.3%)だが、同回答の割合を雇用形態別でみると、正社員は23.4%なのに対し、契約・嘱託社員や派遣社員は18.5%と格差が見られた。
感染防止の観点における妊婦へのサポートは「不十分だと思う」が68.4%。求めるサポートとして「妊婦や妊婦がいる世帯への優先的な消毒液の支給」(68.7%)、「妊婦や妊婦がいる世帯への優先的なマスクの支給」(62.2%)、「産婦人科の医療従事者への優先的な感染防止対策」(60.8%)という声が多く上った。
一方、「友人が手作りマスクをくれた。私の妊娠を知ったお客様から、アルコールティッシュを頂いた。本当にありがたいと思いました」「在宅勤務と無理のない働き方を推奨してもらえています」といった声も寄せられた。
妊活は「一度でもチャンスは逃したくない」と継続する人も
育児中の女性1632人に休校・休園措置について聞くと、「現在、就業状況にないため、普段と特に変わらない」(43.9%)というが最多となった。ただ「親の仕事中は子どもだけで留守番をしている」(16.2%)、「仕事を休んで自身が子どもをみている」(15.1%)という人も各2割程度いる。
保護者が抱える悩みを聞くと、上位3つは「子どもの精神的ストレス」(49.8%)、「子どもの運動不足」(49.2%)、「食費などの増大による経済的負担」(38.0%)となった。育児世帯が求める支援策としては、
「(休校によって)親が仕事を休んだ際の現金支給」
「兄弟げんかが増えているので、子ども同士の衝突を防ぐ方法の周知」
「タブレット等で、家にいてもできる全国統一の教育体制が整えばいい」
といった声が寄せられた。
また今年4月、日本生殖医学会から会員医師向けに妊娠中に使える予防薬や治療薬が開発されるまで、不妊治療延期の選択肢を患者に提示することを推奨するという声明が出された。
しかしこの声明について妊活中・不妊治療の人は「知らなかった」(52.8%)が過半数となった。ただ、知っても現在の妊活・不妊治療方針について「継続する」が48.1%で最多、声明について「理解はするが受け入れられない」が43.0%で最多となった。
具体的には「主治医の先生も、コロナが少し落ち着くまで、積極的な治療はしないという私の気持ちに寄り添い、漢方という選択肢を提示してくださった」という声が寄せられる一方、
「年齢的にも妊娠の確率が低くなってきていることを踏まえ、一度でもチャンスは逃したくないという思いを主人に伝えたところ、同じ思いですぐに同意してくれた」
「授からないけど、新しい命を救っていると捉えようとパートナーに言われた」
といった声もあがっている。