大和ハウス工業は7月8日、「コロナ禍の生活や家事」に関する調査結果を発表した。調査は6月にネット上で実施し、配偶者のいる20~40代男女1200人から回答を得た。
コロナ禍による生活変化でストレスを感じることを聞くと、最多は「外出自粛」(61.8%)だった。次いで「新型コロナウイルス対策」(56.7%)、「収入・家計」(49.8%)などと続いた。また、女性では過半数が「家事・子育て」(50.7%)にストレスを感じていた。
夫婦間の家事分担意識の差、緊急事態宣言後はさらに広がる
夫婦の家事分担の割合ついて聞くと、緊急事態宣言前は「妻が8割以上」と考える人の割合が「男性」(52.7%)、「女性」(73%)と20.3ポイントの意識差があった。一方、宣言後では「男性」(39.5%)で著しい減少がみられたものの、「女性」(65.3%)では依然高く、結果的に意識差は25.8ポイントに広がった。
家事には、掃除、洗濯、料理といった名のある家事のほかに、タオルを取り替える、不要なチラシを捨てるなどの”名もなき家事”も存在する。実践している名もなき家事のうち、最多は「使った道具を元の位置にきちんと片づける」(95.7%)だった。
次いで多く挙がったのは「使い切ったティッシュを取り替える」(92.3%)、「食べ残しの食品を冷蔵庫にしまう」(89.9%)など。男女別にみると、女性に多かったのは「献立を考える」(男性49.7%:女性96.0%)、男性に多かったのは照明の交換」(男性82.4%:女性58.0%)だった。
同社が3年前に実施した調査結果と比較すると、大きな変化がみられたのは「子供と会話する」(2017年:93.8%、2020年:75.2%)、「アイロン掛けをする」(同48.7%、59.7%)、「たまったごみを捨てる」(同79.2%、89.6%)だった。
コロナ禍で6割以上の人が「新しい『名もなき家事』が増えた」(63.9%)と回答。具体的に増えた名もなき家事のうち、最多は「外から帰ったら必ず手を洗い・うがいを家族に呼びかける」(36.0%)。次いで「マスクや消毒液の残量の確認・購入」(33.8%)、「ティッシュやトイレットパーパーの残量確認・購入」(33.4%)などが挙がった。
子どもの家事参加に必要なこと、最多は「家事を行った際にほめる」
緊急事態宣言後の子どもの家事参加について聞くと、4割近くが「子どもの家事参加が増えた」と回答。年代別にみると、「中学生」(40.0%)、「小学生」(30.2%)、「高校・高専生」(29.0%)は特に家事参加が増えていた。
子どもの家事参加について、約7割が「子どもの家事参加を増やしたい」と回答。子どもの家事参加に必要だと思うことのうち、最多は「家事を行った際にほめる」(51.2%)だった。次いで「家事に興味をもたせる」(49.8%)、「子どもが自然に家事に参加できる仕組みをつくる」(48.7%)などと続いた。