年収1000万円でも“豊かではない”という人々「税の上昇が収入の上昇に対して大きい。公的補助も対象外…」 | キャリコネニュース
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年収1000万円でも“豊かではない”という人々「税の上昇が収入の上昇に対して大きい。公的補助も対象外…」

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年収1000万円は会社員の憧れだろう。しかし到達したものの、思っていたより豊かではないと感じる人たちが少なくない。

千葉県の50代前半の男性(エンジニア/機械・電気・電子・半導体・制御)は、年収は1000万円と回答するが、「金銭的な余裕を感じることはありません」といい、次のように理由を説明する。

「税の上昇が収入の上昇に対して割合が大きくなり、何らかの公的補助も対象外とされます。物価も上昇しています」

所得税は所得900万円以下なら税率が23%だが、900万円を超えると33%に一気に跳ね上がる。社会保険料や住民税なども負担は大きくなる。手取りが思っていたより増えないというジレンマを感じやすいラインだ。(文:天音琴葉)

「保育園料絡みで8万以上とぶ」と悲鳴を上げる共働き世帯も

年収が多ければ仕事量も責任も増す。男性の職業は医療機器のサービスエンジニアで、こんなジレンマを抱えている。

「この年収を維持するには相応の業務能力と責任を求められ、自身のプライベートはかなり潰されます。非常にストレスの溜まる環境で、離職者もそれなりにいます。金銭的な豊かさと精神的な豊かさを失っていると感じています」

金銭的豊かさと引き換えに精神的豊かさを失うならまだしも、どちらも感じていないという。男性も離職するのは時間の問題だろうか。

「年収1100万円」だという神奈川県の30代後半の男性(エンジニア/機械・電気・電子・半導体・制御)は、「数値解析エンジニアで、サロゲートモデルやCAEモデルを駆使してものづくりをする」と自身の仕事を説明する。この男性も豊かさを感じていないという。

共働きの子育て世帯だが、保育料が毎月、約7万8000円かかっており、「その他諸費用入れると保育園料絡みで8万以上とぶ」というのだ。

男性の妻は正社員だが時短勤務しているため、妻の給料が保育園料でだいぶ消えるのだろう。「これだと働いている意味がわからなくなってくる。もちろんお金だけのために働いているわけではないですが」とも……。

「老人に多くのお金を使っている横浜市はもっと将来を担う子どもを大切にしてほしい。現状だと2人目が欲しいが金銭的に躊躇してしまう」

30代で年収1100万円でも豊かさを感じられない男性が、未来を憂う気持ちは理解できる。特定の世代を敵視するのではなく、国民全員が豊かになる方法があればいいのだが……

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