「お茶出しは女性の役割」という古い価値観が残る企業も、いまだに存在している。
大学卒業以来、20年近く建設業界で働いている40代女性(兵庫県/正社員/年収350万円)は「今の会社で4社目ですが、お客さんへのお茶出し、昼休みや休憩時のお茶配りなど、わざわざ私が呼ばれます」と呆れ果てる。
「私は事務職採用ではありません。現場に出れば、男性と同じ仕事内容です。それなのに、ただ『女だから』という理由で、給湯室・流し・給茶機などの掃除を頼まれます。男性は事務所に戻れば、すぐに図面作成に取りかかれますが、私はまずコップを洗いにシンクへ向かわなければなりません」
女性の勤務先で「女の仕事」とされているお茶出しや掃除は当番制。基本的に事務職の女性が担当しているが、なぜか現場担当である女性にも「女だから」という理由で当番が回ってくるのだという。「その他、郵便物処理や社内のやり取りなどの雑用も頼まれ、本来の仕事に支障が出ています。もちろん昇進も、女性は難しいです」と理不尽なことばかりだ。
女性は「それでも若い女性が建設業界に入りやすい土台を作るため、今は耐えます」と決意を明かした。
「子どもが病気なら、女のお前が診ていろ」
青森県の50代女性(教育・保育/パート/年収100万円)は、男尊女卑の酷かった時代に子育てを経験。「発熱して泣き叫ぶ我が子の隣で、夫に酒盛りをされたことがあります」と打ち明ける。
「夫は『子どもが病気なら、女のお前が診ていろ』と言うだけでした。ついに子どもはひきつけを起こし、救急車で運ばれる事態に。夫は酒臭いまま救急車に乗り込んできました。恥ずかしかったです」
無神経かつ無責任な女性の夫の”耳を疑うエピソード”は、これだけではない。女性は、「義父の葬儀の際、親戚一同の前で殴られたことがあります。理由は『女だから』。何が気に障ったのか、今でもまったくわからず納得いきません。夫を殴り返してやりたかったです」と振り返った。
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