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2003年の春。僕は高卒で社会人になった。いや、ホントは大学に行きたかったが家にマジで金がなく泣く泣く労働者になるしかなかった。最初に入社したのが、パチンコホール企業だったが、元々体力がないし筋肉もないし持久力もない僕にとっては地獄のような職場だった。
当時、まだしっかりパワハラはあったし、大卒の上司に凄い嫌味を言われたり、目の前でその上司がさらに上の役職からボロカスに人格否定されているのを、眼を白黒させながら眺めていた。
エリアマネージャーから胸倉をつかまれて怒鳴られたり、店長にシンプルに暴言を吐かれたことは一度や二度ではない。しかしこういうのは基本的に自分に原因があるものだと思っていたし、割と怒られることに耐性はあったので、正直何とも思わなかった。
腰がやばい!30~40代でもコルセット着用
僕が一番しんどかったのは、ドル箱運びだ。ドル箱。1箱にパチンコ玉が2000発ぐらい入るような大皿が、僕の勤め先ではデフォルトで常備されていた。ドル箱ってのはまぁホントに重い。それをジェットカウンターに持ち運ぶという作業は、苛酷の一語に尽きたなぁ。
まだ若かったので腰を壊すことこそなかったけど、店長クラスとかになると、30代・40代でコルセットをしていたり、腰を庇うようにしながら釘調整するような人もいたもんだ。汗だくでね。
それで「こんな業界にいつまでもいたら、副流煙で肺がんになるか、腰が爆発して死ぬぞ」と本気で怖くなった。なので割かしすぐ辞めて実家に戻り、近所のキャバクラのボーイに転身した。こっちが本当に肉体的にラクでラクで……。まあ、とにかくパチンコホールで働く人というのは、体への負担も多いのだ。
さて、なんでこんなことを書いているかというと、今月、パチンコ業界最大手のマルハンが、従業員向けの腰痛対策サービスを導入したというニュースを目にしたからだ。同社は健康保険組合と連携し、理学療法士や作業療法士らにオンラインで相談できる「ポケットセラピスト」を導入。立ち仕事やシフト勤務が多い従業員の腰痛など、身体の不調への対応を進めるという。
ホールスタッフの腰痛対策が企業の取り組みとして打ち出されるのも、それだけ現場にとって切実な問題だからだろう。
パチンコホールの労働環境が大分マシになっている
ご存じの方も多いだろうが、改正健康増進法の施行によって、今のパチンコホールでは紙タバコの喫煙は禁止となっており、隔絶された喫煙室でしか吸えなくなった。これによって副流煙だらけだったかつてのホールがかなりクリーンになり、ヤニ臭さも除去された。従業員の肺は、これで随分と守られるようになったと言ってもいいだろう。
また、スマートユニットの普及で玉が出ないスマパチの導入も進んだことで、そもそもドル箱を使わない遊技機も増えている。当然そういう台はドル箱を積むことがないから、それを運ぶ従業員の手間も削減されることとなった。
しかし未だに出玉が実際に払い出される遊技機も残っているので、マルハンのこの取り組みは、さらに細やかに従業員をケアするための一手と考えることができるだろう。さすが大手となると、こういう部分にも投資する余力があるんだなぁ……。
もっとも、この取り組みも2025年下期から試験運用されているとのことだが、現状では利用者もそう多くないらしい。今はそこまで腰痛に悩む従業員も多くないのかもしれない。あるいはまだちょっと遠慮があるのかな?
まぁどっちみち、パチンコホールでの労働環境は、この20年でどんどん改善されている感はある。昔はホント、酷かったもんなぁ!
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