冬休み「異様に細かすぎるオンラインゲーム時間制限」が、中国の子どもたちを直撃 | キャリコネニュース
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冬休み「異様に細かすぎるオンラインゲーム時間制限」が、中国の子どもたちを直撃

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オンライン・ゲームにもってこいの長期休暇。しかし、今年の春節(旧正月)、中国の子どもたちに突きつけられたのは「普段よりもずっと厳しいプレイ時間制限」という悪夢だった。(文:昼間たかし)

去年まで「オンラインゲーム大国」だったのに

中国は2014年の規制緩和以降、ゲーム産業が一気に拡大。スマホ普及やオンラインゲーム人気も相まって、[2021年にはプレイ人口が6億6600万人、市場規模が2965億1300万元(約5兆407億2100万円)にまで及んだ。]

しかし昨夏、そこに「待った」がかかった。中国政府が「未成年にオンラインゲームサービスを提供していいのは、金、土、日、祝日の20時?21時までの間だけ」という規制を打ち出し、プレイヤーの実名登録を厳格化したのだ。

そして今回、さらに強い規制がかかった。オンラインゲーム大手のテンセントやネットイースは1月17日、春節期間中に未成年がログイン可能なのは1月21?23日、28日、1月31~2月6日、2月11~13日の、それぞれ20~21時だけと発表した。

つまり、この冬休み期間中、未成年プレイヤーがオンラインゲームをプレイできるのは、最大14時間なのである。中国のとあるゲームサイトは、この事態を「史上もっともひどい冬休み」と表現した。

SNSでは、さっそく規制に直面した子どもたちが「阿鼻叫喚」の声をあげていた。不満の矛先が政府ではなく、ゲーム運営会社を向いていたのは、政府批判のしづらい「お国柄」からだろうか。

一方で、大人たちの反応は冷ややかだった。中国在住のオンラインゲーマーが集まるコミュニティで感想を聞くと、匿名を条件にこんな話をしてくれた。

「規制強化の背景には、未成年のゲーム中毒や課金への批判があるわけですが、それは各家庭で対応すべき問題だと思います。規制で問題が解決するとは、とうてい思えません」(中国人ゲーマーBさん)

「中国では昨年8月以来、オンラインゲームの認可も停止されています。ただ、こんなことは以前にもありました。一部のゲームが消滅することはあっても、オンラインゲームすべてがなくなるとは思っていません」(中国人ゲーマーAさん)

日本人の感覚だと「こんな規制があれば、もう無理だ」となるだろうが、そこは中国。私には彼ら中国人ゲーマーの感覚がわかる。なにせ、彼らとはいつも「中国国内で認可されていないゲーム」の情報交換をしているのだ。推して知るべし。かの国のゲーマーたちは、なんともたくましいのである。

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