賃金に不公平を感じている人ほど「同一労働同一賃金」を望む傾向 働き方改革に「長時間労働の是正」求める声も
「時間あたりの賃金(時間給)に換算して考えた場合、過去もしくは現在の仕事について不公平だと感じたことがある」と答えた560人に「同一労働同一賃金が実現することを望みますか」と聞いたところ、「望む」と回答した人は33.8%、「望まない」は23.6%、「わからない」は42.7%だった。
一方、時間給について「不公平だと感じたことがない」と答えた159人に同じ質問をすると、「望む」が18.2%、「望まない」が29.6%、「わからない」が52.2%だった。
やはり普段から賃金に不公平を感じると回答する人のほうが、同一労働同一賃金の実現を望む人の割合が高く、不公平を感じない人と約16ポイントの差が見られた。
しゅふJOB総研所長の川上敬太郎氏は結果について、「賃金に不公平を感じたことがある人にとって同一労働同一賃金の実現が一つの解決策となりうる可能性を示すものだと考えます」と一定の効果を期待する。
しかし、「わからない」と回答している人が4~5割いることについては
「同一労働同一賃金が実現した場合、実際にどのようになるのかがイメージしづらいことを表していると考えます」
と述べている。
「長時間労働しないと給料が足りないのが問題だと思う」
また、安倍首相が長時間労働の是正に取り組んでいるが、「あなたやあなたの配偶者について考えた場合、当てはまるものをお教えください」という質問に対しては、「労働時間が減らせたとしても、その分の給料が下がってしまうなら反対」が65.8%、「労働時間が減らせるのであれば、その分の給料が下がったとしても賛成」が19.2%だった。
回答者からは以下のコメントが寄せられたという。
「専業主婦と子どもを抱えても十分に生活出来る給料がもらえるなら何も文句は言いません」(30代:その他)
「労働時間を減らすだけでは生活が出来なくなるので、結局ダブルワークをしなければならなくなり、余計疲弊するので根本的に、時間だけ改善、金額だけ改善と、バラバラにしないで欲しい」(30代:パート/アルバイト)
単に労働時間の削減だけに焦点を当てないでほしいという意見や、「長時間労働しないと給料が足りないのが問題だと思う」「労働時間を減らし給料が上がれば良いと思います」など、長時間労働を前提とした働き方を改善すべき、という声が出ていた。