【都議選】児童ポルノの規制はどうあるべき? 民進党公認候補・青地真美氏は「公開範囲の配慮」を呼びかけ | キャリコネニュース
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【都議選】児童ポルノの規制はどうあるべき? 民進党公認候補・青地真美氏は「公開範囲の配慮」を呼びかけ

先日キャリコネニュースでは、斜め上をいく経営方針で知られる、IT企業・セブンコードの代表取締役である濱野秀昭氏(36)が都議会選に立候補することを報じたが、出馬した新宿区からもう1人、ユニークな人物が立候補する。政治学者の青地真美氏(50)だ。

青地氏は4月末、「イザンベールIsambertまみ」名義のツイッターアカウントで、

「日本のロリコン市場は廃止すべき」
「もしも私の幼い子供に欲情する者がいたら、私は法を犯してでもその男を殺すでしょう」

とツイート。しかし出馬決定後の6月15日には、公式サイトに謝罪文を掲載し、「不適切な言葉遣いをしてしまったことを心からお詫び申し上げます」「必要以上に感情的になってしまったことがあります」と述べていた。

どのような経緯で「不適切な言葉遣い」のツイートをしてしまったのか。都議会議員になったら、児童ポルノ以外にどのような問題に取り組むのか。6月17日、本人に話を聞いた。

「クリエィティブに表現している人に『これは描くな』と制限を課してはいけない」

民進党の公認で新宿区からの出馬を表明した青地真美氏

民進党の公認で新宿区からの出馬を表明した青地真美氏

待ち合わせ場所に指定した新宿駅東口に1人で現れた青地氏は、物腰が柔らかく、とても「(ロリコンを)殺す」と言った人物には見えなかった。例のツイートについては、

「私の言葉遣いが悪かったので謝ります。謝罪文も15日に、サイトに掲載しました。ツイートしたのは、出馬が決まる前のことです。今後は公人ですから、2度とこのようなことはしません」

と釈明した。

ネット上で物議を呼んだ発言は、あるユーザーとのやり取りの一部だという。そのユーザーは、アニメや漫画の少女の画像を投稿していた。少女を性の対象にしているような画像も多く、明らかに未成年と思われる少女が男性に犯されている画像もある。これを見て思わず「不適切な言葉遣い」をしてしまったのだという。

しかし表現の自由を規制することには反対だ。

「ロリコンと恋愛の線引きは難しいと思いますし、線引きをしてはいけないと思います。法律や政治の決めることではありません。クリエィティブに表現している人に『これは描くな』と制限を課してはいけないと思います」

ただしそうした画像を見たくない人が目にせずに済むように配慮する必要はあるという。

「個人のアカウントがSNSのような誰でも見れるような場で画像を公開するのは問題だと思います。子供や性暴力の被害者でトラウマを抱えているような人まで目にしてしまう恐れがあるからです。政治が強制できることではありませんが、私個人としては配慮してほしいと思っています。どこで成人雑誌を売るのかも検討する余地があると思います。外国でも公開の場を規制しているところはありますよね」

直接の被害者がいないという意味でも、漫画やポルノの性描写を取り締まることはできない。

「直接の被害者がいないと法律で規制する正当性はありません。実写なら別ですが。法律に頼るのではなくて、私たち読者が『こういう表現はどうなのか』と議論できればいいと思います」

青地氏自身、フランス語の通訳として映画監督の大島渚と一緒に仕事をしたこともあり、性描写には寛容な方だという。

「今の日本の働き方は異常。2週間の長期休暇を取って、海外旅行に行ってほしい」


政策について語る青地氏

政策について語る青地氏

青地氏は上智大学を卒業後、東京大学大学院に進学し、国際政治学を専攻した。大学卒業後すぐに子どもを授かったため、大学院では育児と研究に追われる毎日だった。そこへ学費や生活費を稼ぐためのフランス語通訳の仕事が重なり、「プレッシャーで心が折れてしまった」という。

そうした経験から心のケアに関心を持つようになったが、日本にはケアを支援するような政策がない。「心のケアを政策として導入してほしい」という思いが政界入りを決意させたという。民進党から立候補したのは、同党が「弱い立場にいる人々のために政治を行ってきた」からだ。

都議選では、NPO法人の財政サポートや空き家を活用した保育所の整備を公約として掲げる。働き方についても切り込んでいくつもりだ。

「今の日本の働き方は異常だと思います。しかし中小企業の経営者のことを考えると、一概に長時間労働は全て禁止だということもできません。ただ休みが不十分だと思考力が低下してしまったり、プレッシャーに負けて自死してしまったりする方もいます。そのため1日あたりの労働時間を短くしていくことと長期休暇の取得を提案したいと思っています」

参考になるのが、フランスのバカンスだ。フランスでは夏休みに2週間の長期休暇を取ることが慣習となっている。大統領も例外ではない。会社でもバカンス中の社員に連絡をすることはなく、もし取引先から連絡がきても「私はいまバカンス中です」と一言いえばそれで通じるのだという。

「日本人も1年に1度は2週間の休暇を取って、ぜひ海外旅行へ行ってもらいたいと思います。日常とは切り離された別世界へ行って、魂の洗濯をしてもらいたい」

受動喫煙対策にも積極的だ。東京五輪が開催される2020年を期限として、公共施設はもちろん、居酒屋も全面禁煙にしていきたいという。公立高校の無償化と私立学校への同等の補助も政策として掲げる。

選挙戦に向けては、「いかなる状況にあっても、私たち民進党の政策を有権者に訴え、勝利を目指して全力を尽くしていきたい」と語った。

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