未婚男女の約半数「あえて独身」 調査結果が話題に、未だ強い「結婚して当然」論
明治安田生活福祉研究所が10月27日に発表した「35歳から54歳の結婚意識に関する調査」が話題だ。対象年齢層の未婚者に結婚しない理由を聞いたところ、「あえて結婚していない」「結婚したいと思っているができない」が、それぞれ半数程度で拮抗した。
調査は今年5月、全国の男女1万300人を対象に実施された。30代後半、40代前半・後半、50代前半、それぞれの回答者数は同じくらいになるよう調整されている。「あえて結婚していない」を選んだ男性は、全体で49.1%、女性は51.1%だった。
「35過ぎて、あえてなどというのははずかしいよ 言っていいのは20代まで」
「あえて結婚していない」理由を聞いたところ、男女とも最も多いのは「もともと結婚を望んでいない(独身主義)」で、男性の約2人に1人、女性の約3人に1人が該当した。次いで、「独身は精神的・時間的に自由が効く」との回答が多い。
ネットではこうした積極的未婚の多さに賛否が集まった。多いのは、「言い訳でしょ」「しないんじゃなくて出来ないんでしょ」のような否定的な感想だ。
「35過ぎて、あえてなどというのははずかしいよ 言っていいのは20代まで 過去形でいうのはぎりぎりセーフ 『あえて結婚しなかった』『だがこの歳になると、相手にもされないし、売れ残りを引き取る勇気はないよ』というならいい」
と、年齢が上の人達が積極的に未婚を選ぶ姿へ拒否感を示す人もいる。こうした批判に、
「結婚しないんじゃなくてできないんだろ? とかいう人って自分以外の価値観は認められないというか想像できないというか、心が狭すぎではないか? 自分はマイノリティだという自覚はあるけど、所詮他人事なんだし、どうでもええやん?」
と反論する人もいるが、多くはない。様々な生き方の選択肢がある現代でも、一定の年齢になったら結婚して当然、結婚すべきという考えは根強いようだ。
「どうせなら若いうちに条件を下げ、結婚しておけば」と後悔する未婚者もいなくはない
ただ、未婚者の一部は、結婚条件へのこだわりを譲れないうち、結婚するタイミングを逃したと後悔しているのも事実だ。
35歳から54歳の未婚者に結婚に対する気持ちを訊ねると、男性の22.4%、女性の23%が「理想・条件を下げるくらいなら結婚したくない」と回答した。その理由として男女とも最多だったのは「どうせ理想・条件を下げるなら、もっと若い頃に下げて結婚しておけばよかったと思うから」(男性41.3%、女性40.5%)となっている。年齢が高いほどこの割合は高く、50 代前半では男性の46.6%、女性の47.9%と約5割がこの後悔を挙げている。
また、結婚に対する気持ちとして「結婚したい気持ちはあったが、今ではあきらめている」と回答した男女に対し、何歳頃に理想・条件を下げておけばよかったと感じるか聞くと、男性の64.5%、女性の52.7%と半数以上が「理想・条件を下げても結婚できなかった(できなかったと思う)」と回答した。
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