【ネット民困惑】アース製薬「殺虫剤」から「虫ケア用品」へ呼称変更 どんな意図があるのか聞いてみた
「ゴキジェット」や「アースノーマット」で知られるアース製薬が「殺虫剤」の呼称を「虫ケア用品」に変更したことについて、ネット上で話題になっている。
化学工業日報が11月27日に報じた記事によると、変更の理由は「言葉の意味にそぐわない商品が多数あることに加え、安全性が高いにも関わらず殺虫剤に対してネガティブな印象がつきまとう」ためだという。
しかしネットでは「虫をケアするのか?」「ていうか実際殺すんだし」など、ネーミングに疑問を覚えるという人も少なくはない。これについて同社広報担当者は、キャリコネニュースの取材に
「例えば『ニキビケア』はニキビの予防や治すことを指しますよね。『虫ケア』も”虫から人を守る”という意味で付けました」
と説明した。
「殺虫剤という名前が怖くて使用しない人もいる」
安全性が高い殺虫剤でも、「殺虫剤」というネーミングのために「人体に影響がある」「環境に悪い」などのイメージを持つ人がいる。また現状、消費者からは殺虫成分が入っていない商品も「殺虫剤」と一括りにされることもあり、「殺虫剤」では商品のイメージが正しく伝わらないと感じていたという。
また同社は「生命と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する」を経営理念としており、「虫を殺すこと」より「虫からの感染症などから人を守ること」に重点を置いている。そのため「虫ケア」の呼称が採用された。
「以前実施した調査では『殺虫剤という名前が怖くて使用していない』という人も約5%程度いました。名前が変わることで、いままで嫌厭していた方にも安心して使ってもらえるのではないかと考えています」
「しっかり説明して『虫ケア用品』という呼び方を普及させていきたい」
この呼称は10月27日から使用開始されており、2020年ごろに向けて呼称を広めていきたいという。すでに同社サイトでは「虫ケア用品(殺虫剤)」と表示されている。現在、同業他社や関連会社にも「虫ケア用品」の使用を呼びかけており、概ね賛同を得ているという。
同担当者は「業界全体で『殺虫剤』から『虫ケア用品』という呼称を使用していくつもりです。いろんな意見はありますが、しっかり趣旨を説明し、今後も『虫ケア用品』という呼び方を普及させていきたいです」と語った。
※ウェブ媒体やテレビ番組等で記事を引用する際は恐れ入りますが「キャリコネニュース」と出典の明記をお願いします。