「人付き合いが苦手すぎて苦痛」に共感多数 「他人に興味がないのが原因」は的外れな指摘
投稿は、さらに「頭の回転が悪すぎるのかな」「やっぱりみんなが頭がいいのだろうか」などと続き、話し方教室とか行けばいいのか、「職場以外の付き合いを増やしても同じことの繰り返しっぽいしなあ」とため息交じりだ。
これだけの投稿だったが共感する人は多く、500近くブックマークがついた。
「私も雑談が苦手。話が弾まない焦りや申し訳なさから、会話なんてしたくないと思っている自分がいる」
という人や、「話術というより、すでに出来上がってる人間関係に入っていくのがつらい」なども。皆さんだいぶ人見知りだが、これもよく分かる。むしろそういう人が多いがために、意地悪ではなく新しい人や発言しない人の存在をスルーする結果にもなりがちだ。
「適当に相槌を打っていれば大丈夫」など、後ろ向きの方法論を説く人も多かった。中でも「他人に興味がないのが根本的な原因だったりしないか」との言葉はたびたび出現し、けっこうな共感を集めている。
人付き合いが嫌いで1人でいることを好む人がよく使うセリフでもあるが、それを言えば「人と関わる努力は必要ない」と表明できる便利な言葉として使われている気もする。
これに対しては「お前は他人への興味をもとに話を盛り上げてるのか?」などと猛反論が入り、人気コメント1位になっていた。
「人に興味ないなら、そもそも人付き合いが苦手なのを悩んだりしないよな」
という指摘もある。
「人とのコミュニケーションにおいてユーモアは欠かせない」
他方、書き込みにはプロの話術を学ぶために「ラジオ」や「お笑い番組」を薦める人もいる。ここで筆者が思い出したのは、タレントの栗原類さんが、『発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由』(KADOKAWA)の中で語ったエピソードだ。
アメリカの小学校で過ごしていた類さんは、担当の先生から「コメディ番組を見なさい」と薦められている。
「人とのコミュニケーションにおいてユーモアは欠かせない、ユーモアは社会で生きて行くうえで絶対に必要なものよ」
と教えられたという。それまで類さんは、人が笑うと自分がバカにされているように感じ、しょっちゅう喧嘩をしていたそうだ。今でも喋り方の間など勉強を続けているという。コメディでコミュニケーション能力が養われるとは目からウロコで、発達障害でなくとも共通する事柄だろう。人は心掛けしだいで変われる可能性がある。
とはいえ、「面白い返しができない方が悪い」などと思い詰めないことも大切だ。書き込みには、「みんな案外なにも考えてないってわかってからは失礼にならない程度に気楽に話せるようになったよ。大丈夫」という励ましもあった。
人間は社会的な生き物で、1人で生きていくことは難しい。どこへ行っても、ある程度の人付き合いは生じるものだ。投稿者の年齢は不明だが、きっと若いのだろう。まだ長い人生、苦手意識をいくらかでも和らげるよう心掛けた方がいいのではないだろうか。