「世界一のクリスマスツリー」プロジェクト終了 西畠氏「1本の木に感情移入してもらい、喜んでもらえたことが全て」
たびたび話題になった兵庫県の神戸メリケンパークに世界一大きなクリスマスツリーを立てる「めざせ!世界一のクリスマスツリーPROJECT~輝け、いのちの樹。~」が12月26日、クロージングセレモニーを開催し、終了した。
同プロジェクトは30メートルのあすなろの生木を富山県氷見市から同所に運び、震災の鎮魂、また復興・再生の象徴としてツリーを立てるというもの。イベントの開催は今月2日からで、来場者数は141万人を記録した。
氷見市市長「放っておけば人知れず木材として切りだされてしまった木だった」
同プロジェクトでは「高さ」と「オーナメントの数」で世界一を目指していた。巨大で有名なニューヨーク・ロックフェラーセンターのクリスマスツリーの高さは23メートル。あすなろのツリーはそれ7メートル上回り、人が運んだ生木のクリスマスツリーとして史上最大となった。
また「オーナメントの数」はギネスの5万枚超えに挑んでいたが、合計3万1280枚と残念ながら及ばなかった。クロージングセレモニーでは同プロジェクトを主導した西畠清順さんが、賛否両論を受け「このプロジェクトを語るのに、苦労は語りたくない」と述べた上で、
「1本の木に対して、こうやって関心を寄せて、感情移入をして、集えて、『ありがとう』と言ってもらったり、『また来年やってね』と言ってもらったり、そして何よりこうやってたくさんの方々に来て喜んでもらえたことが、全てだと思います」
と感謝を述べた。また氷見市の林正之市長は、
「放っておけば人知れず木材として切り出されてしまったものが、今回のご縁で、西畠清順さんの力で、多くの人の心に残るクリスマスツリーになったということが本当に私も嬉しく思っております」
と話した。神戸市の久元喜造市長も壇上で、「今回のご縁が西畠清順さんと神戸のご縁。神戸と氷見市のご縁。そしてこのプロジェクトを通じて繋がったすべての皆さんのご縁がさらに大きく豊かなものになりますように」とコメントしている。
あすなろの木の一部は、兵庫・生田神社「生田の森」の鳥居になることが決まっているが、残りの活用方法は明示されていない。