転職する理由2位「会社の将来性が不安」 景気回復したはずなのに待遇が改善されない、という不満も
次いで、希望の環境に移りたいという理由で、「残業が多い/休日が少ない」、「土日祝日に休みたい」を理由に挙げる人の増加が目立っている。近年、雇用環境が改善し、希望の条件を選べるようになってきていることを背景に、転職希望者が労働条件を優先して転職先を選ぶ傾向が強まっているとdodaは指摘している。
年代別でみると、20代では、特に給与や休日・休暇に関する理由を挙げる傾向が強まり、2位の「給与に不満がある」という理由は、2018年度以降初めて10%を越えた。
30代では、1位の「ほかにやりたい仕事がある」、2位の「会社の将来性が不安」の割合がともに減少し、代わりに3位の「給与に不満がある」の割合や、8位の「会社の評価方法に不満がある」の割合が前年度から増加している。
男性は「残業が多い/休日が少ない」という理由が上昇傾向
40代以上では、1位の「会社の将来性が不安」、4位の「倒産/リストラ/契約期間の満了」、9位の「業界の先行きが不安」の割合が前年度から減少している。一方で、3位の「給与に不満がある」、8位「会社の評価方法に不満がある」のように、待遇に関する理由を挙げる人の割合が増加している。
男女別でみると、「男性」では、待遇に関する理由の上昇が目立ち、3位の「給与に不満がある」の割合が最も上昇している。「女性」でも、3位の「給与に不満がある」という待遇に関する理由が最も上昇し、2008年度以降最高順位となった。7位の「土日祝日に休みたい」は、女性に多い理由としてトップ10にランクインした。
「残業が多い/休日が少ない」という理由は、男性では2011年度以降上昇傾向が続くものの、女性では2013年以降、下降傾向が見られる。
男性では仕事とプライベートの両方の充実を図ろうとする人が増えているのに対して、女性では就業時間の長さよりも給与の高さや土日休みなどの勤務形態を優先する人が増えていることで、男女間で転職理由の傾向に違いが生じている。