老後の生活資金、半数が「働いて収入を得る」 特に10~20代で「年金だけを当てにしない」傾向
インテージリサーチは7月17日、「老後の生活資金に関する意識調査」の結果を発表した。調査は今年3月、インテージ・ネットモニターで16~79歳までの男女1万1217人から回答を得た。
60代の生活資金の想定を聞くと、最も多かったのが「働いて稼いでいる収入」(47.5%)で、僅差で「公的年金」(47%)となった。以降、「60歳までの間の貯金」(37.4%)、「個人年金」(23.5%)、「家族や親族の収入」(13%)などが続く。
性年代別に見ると「働いて稼いでいる収入」は40代男性(64.9%)、50代男性(66.7%)が多かった。一方、現代実態を含む60歳以上の回答は、「公的年金」が男女ともに7割前後と高くなっている。
老後に備えての資産運用・投資、6割が「していない」
「70代の生活資金の想定」は「公的年金」(67.7%)で最多。以降「60歳までの間の貯金」(39.8%)、「個人年金」(31.3%)、「同期間に働いて稼いでいる収入」(17.6%)などが続く。70代になると資金源の想定は労働から年金に変化しているが、39歳以下は「公的年金」が4~5割に留まっており、10~20代で「年金だけをあてにしない」傾向が強いことが分かった。
老後に備えて行っている資産運用や投資の内容を16~59歳に絞って聞くと、「興味はあるが行っているものはない」(33.7%)が最多。また「興味がなく行っているものはない」(25%)と合わせると、資産運用を指定ない人は58.7%にのぼる。
現在、就労中の人に「定年退職後に働き続ける場合の希望時給額」を聞くと、「時給1000円以上」が9割。一方、1割程度の「時給1000円未満」を年代別に見ると、20~60代は1割以下だが、60代で14.7%、70代で18.2%と増加している。一方、16~19歳も17.9%と高くなっている。
「1000円未満」と答えた人を現在の勤務先の規模別に見ると、最も多いのが「30人未満」の14.2%で、「1000人以上」になると7.6%に留まる。大規模になるにつれ希望額は高額になり、「時給1900円以上」と回答した人の割合が最も多かったのも「1000人以上」で14.1%だった。