職場のエアコン設定「平均25.2度」、男性の半数は「暑い」 温度設定は女性主導の傾向
インテージは7月27日、夏の職場の設定温度に関する意識と実態についての調査結果を発表した。調査は今年6月に実施し、首都圏の20~59歳の有職者1490人から回答を得た。
職場の夏場の室温を聞くと、「暑いと感じることが多い」(42.3%)が最多。以降、「ちょうどいいと感じることが多い」(36.3%)、「寒いと感じることが多い」(21.4%)と続く。
職場の温度を「ちょうどいい」と感じている女性は3割のみ
男女別に見ると、男性は「暑い」(46.7%)、「ちょうどいい」(40.1%)が各々4割以上で、「寒い」は13.2%に留まった。一方、女性は「暑い」(35.6%)、「寒い」(33.7%)、「ちょうどいい」(30.6%)がそれぞれ3割台となった。女性は男性以上に室温の感じ方にばらつきがあり、適温と感じている人が比較的少ないようだ。
職場で設定されている冷房温度を聞くと、全体平均では「25.7度」。一方、自分が快適と感じる職場の冷房設定温度は「平均25.2度」と、実際の平均設定温度との差は0.5度に留まり、概ね快適な環境に近い状況であることがうかがえた。
しかし前問では「職場は適温と感じない人」の合計が6割超となっている。これについて調査元は、同じ設定温度でも人やパソコンの密集度、送風口の位置などの環境要素、終日デスクワークか否かなどによって室温の感じ方が異なるためだとしている。
男女別に見ると快適と感じる温度は、男性が平均25.0度なのに対し、女性は平均25.7度だった。男性は女性より筋肉量・発熱量が多いため、その違いが表れていると言えそうだ。また女性は「快適と感じる温度」と「職場の設定温度」が同じだが、男性より体感温度がセンシティブなのかもしれない。
勤務形態別に快適温度を聞くと、やはり「主に外勤」(24.9度)と「主に野外作業」(24.8度)は平均より低くなり、「主に内勤」(25.3度)は高くなった。
女性は男性以上に快適な環境を整えるために積極的
職場で暑さ、寒さを感じた時の行動を聞くと「他の人に配慮して我慢」「周囲に確認し設定温度を変える」がそれぞれ2割強。一方、「自分の判断で温度を変える」は約1割。周囲に配慮した行動がうかがえる。
男女別に見ると、女性は「周囲に確認し設定温度を変える」が3割で、男性より約10ポイント高い。一方、男性は「面倒なので我慢」が2割で、女性より約5ポイント程度高くなっている。
調査元は「女性は男性以上に快適な環境を整えるために積極的、かつ、周りの人たちにも配慮しつつ行動している姿が想像できる」といい、「『職場の冷房設定温度=女性の快適設定温度』という結果も、温度設定は女性主導なことが多いからといえそう」としている。