首都大、2020年4月から「都立大」の名称復活 「教育研究成果を都政へ還元」「東京都が設置したことを明確化」
首都大学東京の大学名が2020年4月から「東京都立大学」に変わることが決まった。公式サイトには8月24日、上野淳学長の名義で「首都大学東京の名称変更について」という文書が掲載された。
「首都大学東京は、大学名を2020年4月から『東京都立大学』に変更するための手続きに入ることが決定されました」
また、同じ公立大学法人が設置する専門職大学院・産業技術大学院大学も「東京都立産業技術大学院大学」へと名前が変わるという。
8月27日に各キャンパスで名称変更に関する説明会開催
首都大学東京は2005年4月、それまで別個に存在していた東京都立大学、科学技術大学、保健科学大学、短期大学の4つを統合・移行してできた大学だ。その際、全国から公募した名称案を検討し、「首都大学東京」と名付けられた。
学長コメントでは、今回の名称変更の理由を、東京都が設置した大学であることを明確にするためだと説明している。
「技術革新と産業構造の変化、グローバル化等によって、社会構造が大きく変化する中、高等教育機関に求められる役割は益々大きなものになりつつあります。このようなタイミングで東京都が設置したことが明確になる『東京都立大学』への名称変更は、本学が更なる発展を遂げる機会ともなり得ると前向きに捉えています」
さらに、成果を東京都へ還元することも謳っている。
「教育・研究力に一層磨きをかけることはもとより、その成果をこれまで以上に東京都へ還元するなど、世界有数の大都市である東京都が設置する唯一の総合大学として更なるプレゼンスの向上に取り組んでまいります」
その上で学長は「新たな『東京都立大学』の将来像を、皆で描いていきましょう」と呼びかけていた。
島田晴雄理事長も同日、教職員へ宛てたメッセージを発表。大都市「東京」の名前を冠することで大学の知名度向上を狙っているという。
「(名称変更)により、社会に対する各大学・高等専門学校のプレゼンスが一段と向上することが期待される一方、東京都が設立した高等教育機関として、教育研究成果を都政へ還元していくなど、社会に対する責任が更に高まることとなります」
名称変更についての説明会は、南大沢・日野・荒川の各キャンパスで8月27日に開催される。