「10キロを背負って登校している」”置き勉”賛成の保護者は7割にのぼるも、一部「ノートチェックができるか心配」の声
教材の大型化などでランドセルや通学バッグが重くなりすぎているとして、教材の一部を学校に置いて帰宅する「置き勉」を認める動きが出てきている。
地域コミュニティーサービス「マチコミ」を展開するドリームエリアは9月26日、子どもの「置き勉」に関する調査結果を発表した。調査は今年9月にインターネットで実施。「マチコミ」利用者で子どもがいる保護者3万6941人から回答を得た。
学校へ持っていく荷物が子どもの負担になっているかと聞くと、74%が「負担になっていると思う」と答えた。具体的には、
「教科書だけでなく、音楽の授業で使用する鍵盤ハーモニカを持ち帰ることで、手がふさがってしまい心配」
「万が一地震や台風などの自然災害が起こった際に身軽に行動できるようにして欲しい」
といった声が寄せられた。
「盗難・いじめにつながるのでは」「鍵付きロッカーの設置をしてほしい」と心配する親も
教材を学校に置いておく「置き勉」は、71.2%が「賛成」と回答した。「宿題や予習に必要な教材のみを持ち帰れば良い」という意見がある一方、
「置き勉をすることで盗難やいじめ、いたずらにつながるのではないか」
「対策として、鍵付きロッカーの設置をしてほしい」
といった反対派の意見もあった。「置き勉」で荷物が軽くなることのメリットを聞くと、最も多かったのは「身体的負担の軽減」で89.8%にのぼる。理由としては、
「ランドセルの重さで子供の成長に影響が出るのではないかと心配」
「中学生の子供が日々10kgを超える教材を背負い登下校している」
と現状から健康面を危惧する声が挙がった。安全面では「不審者に遭遇した際に荷物が軽い方が逃げやすい」というコメントが寄せられた。
置き勉をすることにより家庭学習へ不安を感じるかと聞くと、最も多かったのは「感じない」(54%)だった。「感じる」(22%)と答えた人からは、「置き勉によって子どもが必要な教材を持ち帰るのを忘れ、予習・復習や音読、ノートのチェックができないことが心配」といったコメントが多く挙がった。