やっぱり高給のキーエンス、20代後半で年収900万円も 「年に4回のボーナス、額も大きい」 精密機器業界の年収ランキング
1位:キーエンス(平均年収977万円)
~高年収ランキングの常連。営業利益率55.6%を誇る高収益なビジネスモデル~
新製品の約7割が世界初や業界初という商品開発力とコンサルティング力が強みで、高報酬で知られる「キーエンス」。基本給を基準にした賞与と連結営業利益が反映される業績賞与が用意されている。
口コミでは、「会社として接待を禁止しているため、交際費を自費で賄うといったこともない。ボーナスなどの評価もある意味KPIが明確になっており、待遇に関しての大きな不満は出にくい」(法人営業/20代後半男性/年収900万円)、「年に4回のボーナスがあり、なおかつ額がでかいのでかなり満足している。日本一給料が高い会社は本当だと思う」(代理店営業/20代前半男性/年収700万円)といった声があった。
※営業利益率は2017年度の連結データ
2位:ソニー(平均年収744万円)
~イメージセンサーで世界シェアNo1。2017年度は20年ぶりに過去最高益~
業績が好調な「ソニー」は、2015年から年功序列の要素をなくし、仕事上の役割に応じて評価を行う「ジョブグレード制度」を採用。「査定制度は満足していました。ボーナスにきちんと反映され、その後のグレードの昇格にも直結します。グレードの昇格は一部年齢の影響はありますが、若手でも昇格の可能性があります」(研究開発/30代前半男性/年収900万円)、「若い人であれば、実力があればすぐに800万円程度にはいくと思われる。早いうちに実力をつけ、活躍できる人には十分に高い年収が与えられる」(プログラマ/30代前半男性/年収750万円)など報酬に満足する口コミが見られる。
3位:横河電機(平均年収665万円)
~制御事業に強み。受注高・売上高で年間3~5%の成長を目指す~
主力は制御事業で、世界初の分散型制御システムを開発した「横河電機」。グローバルに事業を展開し、海外売上高比率は7割近くに上る。2021年3月期までの中期経営計画では、再生可能エネルギー分野の事業拡大や、経営の効率化などを掲げている。
初任給は2017年4月実績で学部卒22万1000円。「給料は平均より高め。賞与は多い。残業手当は基本的に付く」(電気・電子回路設計/30代前半男性/年収800万円)、「給料はメーカーのなかでは高いほうであると思う。職務階級によって給与の幅が階段状に設定されている」(研究開発/40代前半男性/年収840万円)といった声が寄せられていた。
東芝、「経営危機でボーナスがカットされても一定以上の水準を維持しているのがすごい」
4位:オリンパス(平均年収664万円)
~消化器内視鏡で世界シェア首位。2017年度は増益増収~
「オリンパス」は過去の不正会計に関する和解金の計上等で業績見通しを下方修正しているが、主力の医療事業が好調。消化器内視鏡では、世界で7割のシェアを誇っている。
人事面に関しては、社員が主体的に業務目標を設定する「目標管理評価制度」を導入。「スタッフゾーン、プロフェッショナルゾーン、エグゼクティブゾーンの3層に分かれており、スタッフゾーンでは昇給幅はわずかですが減給はありません。プロフェッショナルゾーンでは昇給幅は大きくなるチャンスがありますが成績が悪ければ減給することがあります(※)」(研究開発/20代後半男性/年収500万円)といった声も。
※2011年度に関する投稿
5位:東芝(平均年収657万円)
~緊急対策終了でカットしていた一般社員のボーナス復活~
不正会計問題等の影響で賞与、諸手当などを減額する緊急対策を行ってきた「東芝」だが、、一般社員に関しては2018年3月末にこの対策を終了。賞与は業績連動型で、口コミでは「34歳主務で残業代含め額面で800万円。経営危機でボーナスが大きくカット、緊急施策で手当や残業代が減らされていても一定以上の水準を維持しているのがすごいとも思う(※1)」(プラント設計/30代前半男性/年収800万円)、「基本的に、残業代はきっちり全額でます。報酬の額は、妥当だと思います。ボーナスも最近はきちんとでています(※2)」(研究開発/20代後半男性/年収400万円)などの声が寄せられていた。
※1 2016年度に関する投稿
※2 2017年度に関する投稿
キヤノン、「ソニーやパナソニックと比較しても基本給ベースでは負けることはない」
6位:ルネサスエレクトロニクス(平均年収655万円)
「最近、賞与への格付け、実績の反映額が多くなりました(※)。他の人にはない技術や能力を持っていて、それをアピールすることができれば、それなりに満足できる額を貰うことはできます」
(半導体開発設計/30代後半男性/年収850万円)
※2015年度に関する投稿
7位:日東電工(平均年収653万円)
「世間一般からすると、かなり収入面では多いと思われます。ただし、ボーナスに関しては業績連動のため、結果次第で大きく左右されることも事実です。それでも、基本給を含めた月給ベースで考えると、一般的な企業と比べると十分高い水準であると思われます」
(財務・会計関連職/30代後半男性/年収860万円)
8位:TDK(平均年収643万円)
「報酬については満足できる。ボーナスが当然業績連動なので、業績が悪いとボーナスが減る。個人の評価も反映されるが、それほど大きくない」
(生産・製造技術/40代後半男性/年収1000万円)
9位:富士フイルム(平均年収638万円)
「新入社員で入社してから、6年目くらいまでは右肩上がりでみな同じように上がっていく。そのあとは、徐々に変わっていきます。給与水準は高いほうだと思います。サービス残業もほとんどなくちゃんと支払われていました」
(経理/20代前半男性/年収650万円)
10位:キヤノン(平均年収610万円)
「昇進試験にいかに早く合格できるかによって同期でも大きく年収が異なってくる。最速で試験に合格し昇進できれば、同業他社の同年齢で比較しても、満足いく報酬を得ることができる。よく比較されるソニーやパナソニックと比較しても残業なしの基本給ベースでは、負けることはない」
(研究開発/20代後半男性/年収670万円)
調査対象は、『図解! 業界地図2018年版』(プレジデント社)に記載があり、対象期間中に「キャリコネ」に正社員のユーザーから給与明細投稿が20件以上寄せられた企業。対象期間は、2013年4月1日~2018年3月31日。