今年の大根、安すぎ!?暖冬の影響で平年の半値以下になるところも JA「イチゴ以外ほとんどの野菜が安くなっている」
東京在住の筆者としては、大根1本170~190円程度という印象がある。しかし先週末に近所で買った大根は大ぶりなのに138円だった。消費者としては嬉しいが、生産者はやっていられないだろう。
大根価格は全国的に落ちているようで、農水省の食品価格動向調査によると、11月26日週は大根の価格設定は平年の71%。通常より3割も安い。JAちばみどり販売部担当者に聞くと「平年と比べ、大根の出荷量は約3割増、価格は3割減になっていますね」と話す。
通常、大根は10月末ごろから多く市場に出回るが、今年の夏から秋にかけて多く発生した台風の影響で遅れが見られた。しかし11月は平年より温かくなったため、作物の育成が促進された。現在、市場に大根が多く供給されているため価格が下がっているという。同担当者は、
「大根などの大型野菜が安くなると、つられて小物野菜も安くなる傾向があります。大根だけでなく、イチゴを除くとほぼ全ての野菜の価格が下がっているのではないでしょうか」
という。実際、農水省の前出の調査によると、前年比でレタス(55%)、キャベツ(69%)、白菜(70%)、ほうれん草(73%)も著しく値下がりしている。先週末に筆者が最寄りスーパーに行った際も、昨年1玉600円以上した白菜が特価120円、4分の1カットで140円程度だったキャベツは1玉98円で売られていた。
JAちばみどりの担当者は、今後の価格変動については「読めませんね。いつもなら今週頭ごろからクリスマスにかけて値上がりしていくのですが、今年はまだ。農家の方からは『野菜、安いね』と嘆く声も出ています」と話していた。
昨年は鍋をしたくても中々手が伸びないほどの高騰していた野菜。消費者として安く手に入るのはありがたいが、生産者からすると困ったものだろう。青森合同青果の言う通り、価格相場を上げるには需要を増やす他ないのであれば、「食べて応援」したい限りだ。
#だいこん の相場低迷が深刻化しています。12月上旬の #青森市中央卸売市場 の #販売統計 では、平年比で入荷量151%・単価48%、いつもの半値以下です。すでに一部の産地では下位等級の出荷を見合わせる出荷調整が行われています。どうかこの窮状をご理解いただき「食べて応援」お願い申し上げます。 pic.twitter.com/SWpUzarzPX
— 青森合同青果 (@aomorigodo) 2018年12月10日