脳科学者の茂木健一郎さんが1月10日、ツイッターで”携帯ショップ不要論”を提唱した。ネット上では、ドコモショップで機種変更をした際、渡された書類の中に店舗側が客を「クソ野郎」と呼ぶ業務指示書が紛れ込んでいたことが話題になっている。
これを受け、茂木さんは「ぼくは、そもそも携帯ショップの存在自体が意味がわからなくて、社会的リソースの壮大な無駄だと思う。結局それが携帯電話のコストに反映されているわけだから、あの店での時間や人のコストを、無くしていいと思っている」とツイートした。
「散々待たされて、意味のわからない料金プランやオプションを延々と説明されて」
茂木さんは、携帯端末を販売することとキャリアとして電波を提供することは分けるべきだとし、「キャリアは、SIMカードを売るだけで十分である」と綴る。続けて、
「それが、携帯ショップに行って、散々待たされて、意味のわからない料金プランやオプションみたいなのを延々と説明されて時間がかかる意味が不明」
「無駄な時間をショップの店員さんもお客さんも使わされて、社会的なリソースを浪費する意味は全くないと思う」
と主張する。格安SIMのネット販売が普及していることもあり、近年は大手携帯キャリアでもネット上で新規契約や機種変更を行うことができる。その作業も、自身で携帯・スマホにSIMカードを挿入するといった簡単なものだ。茂木さんは、
「私の周りには、携帯を契約したり、機種交換したりする時の携帯ショップでのあのムダで頭の悪い時間が苦痛で、格安SIMカードにしたという人が案外いる。携帯だってSIMフリーのをネットで買えばいいし、携帯ショップの存在意義は、ゼロ以下である」
とコメントしている。茂木さんは「今回のドコモショップのメモ書きはひどいけれども」と前置きした上で、
「背景には、そもそも無意味な携帯ショップという社会装置で、そこで延々と無意味な手続きをさせられる壮大な無駄に、店員さん側も『おれたちの仕事意味ないよな』と感じている、そのストレスの結果だと私は思う。携帯ショップはなくしたらいい」
と再度訴えた。これに対してコメント欄では賛同の声が寄せられた一方、「今はネットで購入や変更も出来るけど、周りを見ても高齢層が自分で設定はとても出来そうにない」といった声もある。
中には、「高齢者にそういうことを教えてあげたり、格安SIMの申し込みや設定とかをやってあげたり、付き添ってあげられる人間関係が断絶してるこの社会こそが本質的な問題なんでしょうね」とコメントする人もいた。