新型コロナウイルスの流行を受け、従来のサービスをテイクアウトやオンラインといった別業態に転換する動きが広がる中、京都メイドカフェCANDY(京都市中京区)は現在、オンラインでの「メイド召喚サービス」を行っている。
スマートフォンでサイトにアクセスし、手順に沿って操作を行う。「おーい」と呼ぶとメイドにビデオ通話が接続され、2分間会話ができる。その間、メイドに”元気になる呪文”をかけてもらえる。
「時短営業だとメイドの勤務時間が減り、収入減に。休業すれば収入もなくなる」
同カフェは現在、時短営業を行っている。メイド召喚サービスは営業時間の16時半~20時であればいつでも利用可能だ。料金は現在無料だが、会話終了後に「メイドさんを応援する」としてPayPayで投げ銭を贈ることもできる。
今後、新メニューや遠隔お散歩などの遠隔サービスを拡充する予定だという。同サービスは京都メイドカフェCANDYの運営会社だけでなくIT企業toraruらの合計3社が共同で提供している。toraruの西口潤代表取締役は、
「外出自粛などで通りを歩く人はおらず、メイド喫茶に来る人も減っています。時短営業だとメイドさんたちの勤務時間が減り、収入減になります。休業に入るとその収入すらなくなります。そこで、このサービスをリリースしました」
と話す。コロナ禍で、時間を事前に告知して生配信を行うサービスも多い。西口代表は「本来お店は、ふらっと行ってのれんをくぐると、お店の人が待っていて『いらっしゃい』や『おかえり』を言ってくれるもの」とし、営業時間内であればいつでもメイドに会えるサービスにしたという。
実店舗は京都だが、オンラインの強みを活かし、今後は世界に日本のサブカルチャーを発信していくことも考えている。西口代表は、
「笑ったり楽しんだりしてもらえて、価値のあるサービスを創出できたらと考えています。メイドさん含め、応援していただけると幸いです。今回サービスを共同で提供している3社は新型コロナで売上が低下していますが、今後も生き残れる方法を模索できればと思います」
と語った。