大阪ガスが電力・海外エネルギー事業など幅広いポジションで即戦力採用 裁量とスピード感ある現場で挑戦を | キャリコネニュース
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大阪ガスが電力・海外エネルギー事業など幅広いポジションで即戦力採用 裁量とスピード感ある現場で挑戦を

大阪ガス人事部の丹羽寛一郎さん(右)と奥田健太さん

大阪ガス人事部の丹羽寛一郎さん(右)と奥田健太さん

1905年にガス供給を開始した大阪ガスは、2025年10月で創業120周年を迎えます。都市ガス販売量で全国2位の規模を誇る一方、事業の多角化を進め、現在は子会社150社超・関連会社100社超の「Daigas(ダイガス)グループ」で幅広い事業を行っています。

電力・ガスの小売全面自由化や脱炭素潮流の加速、地政学リスクの高まりによるエネルギー供給の不安定化など、事業環境の大きな変化を受けて、現在同社ではどのような事業展開を強化し、どのようなキャリア採用に注力しているのか。同社人事部採用育成チームの丹羽寛一郎さんと奥田健太さんに話を聞きました。(構成・文:水野香央里)

ポートフォリオ経営でグループ総合力を強化

大阪ガス 人事部 採用育成チーム 丹羽寛一郎:2010年入社。業工用営業部門の人事総務担当、財務部を経て、2020年8月から現職。

大阪ガス 人事部 採用育成チーム 丹羽寛一郎:2010年入社。業工用営業部門の人事総務担当、財務部を経て、2020年8月から現職。

――御社は現在どのような事業を行っていますか。

丹羽 当社の事業は、大きく3つに分けられます。1つ目は国内エネルギー事業で、関西圏を中心に都市ガスの製造・販売・供給や電力・LPG事業などを展開しています。2つ目は海外エネルギー事業で、ガス田・油田開発プロジェクトへの出資や、海外での発電事業やLNG基地事業、LNGトレーディングなどに取り組んでいます。3つ目はライフ&ビジネスソリューション事業で、都市開発事業、情報ソリューション事業、材料ソリューション事業を展開しています。

現在はガス事業で培ったノウハウも活かして、電力事業を拡大しています。「カーボンニュートラル」の社会実装をリードするプレイヤーになるべく、全国に保有する火力発電所や再生可能エネルギー発電所の開発・運転・維持管理から、電力の販売・サービスまで幅広く手がけています。

特に力を入れているのが、需要側のエネルギーマネジメントです。顧客の使用量をリアルタイムでモニタリングし、当社が保有する再生可能エネルギーを含めた需給バランスの最適化に取り組んでいます。また、電気自動車の蓄電池を活用したビジネスモデルの開発も進めています。

加えて、北米、アジア、オセアニアを中心とする海外エネルギー事業の拡大にも注力しています。ガス田や油田開発プロジェクトへの出資などの上流事業に加え、国内で培ったノウハウと海外事業基盤を活用して、発電やエネルギーサービスなど中下流分野へもバリューチェーンを拡大しています。

また、2025年2月には「エネルギートランジション2050」を策定し、2050年のカーボンニュートラル実現に向けたロードマップを明確にしています。

Daigasグループ中期経営計画2026(2024年3月7日)より

Daigasグループ中期経営計画2026(2024年3月7日)より

――電力事業や海外事業を強化する背景にはどういう考えがあるのでしょうか。

丹羽 先行きの不確実性が増していますが、当社は1905年の創業以来「お客さま・社会にとって何が最善か」を追求し、各事業の成長とグループ事業の全体最適を実現する「グループ総合力の強化」を目指してきました。

現在、Daigasグループは、国内エネルギー事業、海外エネルギー事業、ライフ&ビジネスソリューション事業という3つの大きな軸でポートフォリオ経営に取り組んでおり、ビジネスユニットごとに経営力を強化することが求められています。その中で、国内のガス事業だけでなく、電力事業や海外エネルギー事業なども強化しています。

中期経営計画で「従業員の輝き向上」打ち出す

――現在どのような人材戦略を採っていますか。

丹羽 2024年3月に発表した「Daigasグループ 中期経営計画2026」では、3つの重点戦略として「ミライ価値の共創」「経営基盤の強化」とともに「従業員の輝き向上」を打ち出しています。これは、多様な人材が集い、切磋琢磨し合う企業文化を醸成し、従業員と企業の価値が相互に高まる環境づくりを目指す、ということです。

Daigasグループ中期経営計画2026(2024年3月7日)より

Daigasグループ中期経営計画2026(2024年3月7日)より

労働人口が減少し、労働観が多様化する中でも、人材獲得を拡大し、従業員の力が最大限発揮される環境づくりを進めることで、グループのアウトプットを最大化する必要があります。これを受けて、経営戦略実現に適う「人材の獲得・育成」、従業員の「個の活性化」および「適所適材の実現」の3本柱を掲げて取り組んでいます。

「人材の獲得・育成」としては、新卒インターンの拡充やキャリア採用の拡大を通じ、多様で専門性の高い人材の獲得に取り組んでいます。アルムナイ(退職者)ネットワークの構築や第二新卒を含む採用チャネルの拡大や、研修・リスキリングなど各種育成策の強化、専門人材が輝く制度・仕組みの構築も進めているところです。

大阪ガス 人事部 採用育成チーム 奥田健太:2019年入社。大阪ガスネットワーク株式会社に出向し、建設および供給管理を担当したのち、2024年から現職。

大阪ガス 人事部 採用育成チーム 奥田健太:2019年入社。大阪ガスネットワーク株式会社に出向し、建設および供給管理を担当したのち、2024年から現職。

――現在どのようなキャリア採用に注力していますか。

奥田 現在、大きく7つの分野で採用活動をしております。1つ目が海外エネルギー事業分野、2つ目が電力事業分野、3つ目がガス製造・発電関連のエンジニアリングの分野です。

4つ目が家庭向け・法人向けのエネルギー事業の上流戦略を考えるエナジーソリューション事業の分野です。5つ目が新規事業の分野で、他社との事業提携を推進し、エネルギー関連の新技術や新サービスの研究開発なども担当しています。特に脱炭素関連や非エネルギーに関する新しい取り組みについては、社内外から大きな期待が寄せられています。

6つ目がDXの分野で、ITインフラのセキュリティを含めたグループ全体のDX推進にも力を入れているところです。7つ目がコーポレート部門で、法務や人事、総務、企画分野です。新たな分野としては、IRやサステナビリティ関連など社会的に重要性が増している業務において経験者の方を募集しています。

「何ごとにも挑戦しようとする人」を求む

――かなり幅広くキャリア採用を行っているのですね。

奥田 今後の事業展開に向けて、内部で育成することが難しい分野やより即戦力が求められるポジションについて、高い専門性を持った人材の採用を強化しています。現在は40件近いポジションで人材を募集しており、幅広い職種で採用を行っています。特に電力事業は、事業の拡大に向けて多くの案件を手掛けていますので、新卒採用に加えて経験者採用も強化しているところです。

求める人材も、再生可能エネルギー発電に加え、電力トレード、ファイナンス関連、エンジニアリング系など多岐にわたっており、例えば電力の市場取引など、従来のインフラ会社のイメージとは異なる金融やデータ分析のスキルが求められる分野も増えています。

このほか、海外拠点でのカーボンニュートラル関連事業の展開に必要な経験・スキルを持つ人材や、プロジェクトマネジメントやセキュリティ関連などグループ全体のDXを推進する人材の採用にも力を入れています。

Daigasグループ中期経営計画2026(2024年3月7日)より

Daigasグループ中期経営計画2026(2024年3月7日)より

――キャリア採用で求める人物像のようなものはありますか。

丹羽 これは新卒採用にも共通することですが、何ごとにも挑戦しようとする人に入社してもらいたいですね。やはり当社はインフラ企業なので、少しずつイメージが変わってきている部分もあるとはいえ、候補者の方に保守的な印象を持たれることも多いのが現実です。

しかし、実際に当社が行なっている事業について知っていただくと、「こんな仕事もしていたんですね」と印象がガラッと変わることも少なくありません。新しい領域にも次々に挑戦している当社の姿を前向きに捉えられるようなマインドを、候補者には期待しています。

――社員の「挑戦」の具体例はありますか。

丹羽 年次にかかわらず、現場からさまざまな意見を出せるボトムアップ型の組織文化が当社の特徴です。若手社員やキャリア入社社員であっても、積極的に企画の立案をしたり、主体的にプロジェクトを進めたりできる環境があります。

最近の例では、大阪・関西万博で実施中の、会場で出た生ごみや会場から集めたCO2を使ってカーボンニュートラルな未来の都市ガス「e-メタン」をつくるメタネーション実証においても、キャリア入社社員が活躍しています。お客さまからは「大阪ガスでこんなことをやっているんですね」と驚きの声をいただきました。

キャリア採用者の定着支援を拡充

――候補者には御社で働く魅力をどのように伝えていますか。

奥田 少数精鋭の会社なので、「幅広くスキルや知見を身につけることができる」とお伝えしています。会社の規模が大きくなると担当できる業務は限定されがちですが、当社は一人あたりの裁量が大きく、やりがいを持って挑戦的な仕事ができる環境があります。新しい事業も次々に生まれているので、これまで培ってきた経験やスキルを活かすだけでなく、新しい領域にチャレンジしながら自身の成長を目指せることも、当社で働く魅力だと考えています。

大阪ガスの人事制度(サステナビリティレポート2024より)

大阪ガスの人事制度(サステナビリティレポート2024より)

――キャリア採用者の定着支援は何か行っていますか。

丹羽 入社後のサポートは、ここ3年で体制を大きく拡充しているところです。同時期に入社した他のキャリア採用者と一緒に受けられる研修や、懇親会を企画したりすることで、横のつながりを作れる機会を提供しています。

また、他の部署がどんな仕事をしているのかも含めて、会社の事業全体を理解できるよう、新卒社員向け研修への参加機会の提供や、研修動画の公開も行なっています。入社3年目を迎えた社員には人事部が面談を行い、仕事をするうえでの変化や悩みを確認しながら、長く活躍してもらえるように支援しています。

今後も積極的にキャリア採用を行なっていく中で、いかに早く当社に馴染み、力を発揮してもらえるかは非常に重要なポイントになってきます。オンボーディングについては今後も一層手厚くしていきたいと考えています。

――女性活躍の支援も積極的に行っていますね。

丹羽 当社のようなエネルギー会社は、仕事の内容もあって、これまで社員の多くが男性となる傾向がありました。しかし仕事の幅も広がり、性別を問わず活躍してもらえる場面が増えていることから、2013年から社内に「ダイバーシティ推進チーム」を設置し、女性活躍推進を含むDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の取り組みを進めています。

具体的には、人事部門と上司が連携し、社員のキャリア開発を支援しています。また、メンタリングプログラムや外部研修を活用して女性社員の自律的なキャリア形成を後押しし、育児休業中の社員にも能力開発の機会を提供して復帰後のサポートにも注力しています。こうした取り組みの結果、経済産業省と東証が実施する「なでしこ銘柄」に選定されるなど女性活躍に優れた企業として高く評価されています。

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