建設現場のDXを牽引するスパイダープラスが「第二創業期」を担う営業職とエンジニア職の経験者を募集 | キャリコネニュース
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建設現場のDXを牽引するスパイダープラスが「第二創業期」を担う営業職とエンジニア職の経験者を募集

スパイダープラス 三浦真実さん

スパイダープラス 三浦真実さん

建設現場のDXサービス「SPIDERPLUS」を開発・提供するスパイダープラスは、1997年に保温断熱工事会社として創業。2001年に建設業許可を取得した後、2010年に自らの作業効率改善を目的に積算(工事見積もり)システム「SPIDER」、翌2011年には現在へと続くDXサービス「SPIDERPLUS」を開発・リリースした異色の会社です。

2021年には、東証マザーズ(現グロース)市場への上場を果たしました。大手建設会社を中心に導入が進み、業界標準的な存在にまで成長した同社では、現在どのようなサービスを提供し、どのようなポジションでどのような人材を求めているのか。同社 人事部 キャリア採用担当の三浦真実さんに話を聞きました。(文・構成:キャリコネニュース編集部)

施工管理の業務を網羅的にサポート

スパイダープラス株式会社 人事部 キャリア採用担当 三浦真実:大学卒業後、フランチャイズ展開をする大手美容室チェーンの親会社に新卒入社。採用、広報、研修等に携わる。2023年10月よりスパイダープラスに参画。現在は採用を担当。

スパイダープラス株式会社 人事部 キャリア採用担当 三浦真実:大学卒業後、フランチャイズ展開をする大手美容室チェーンの親会社に新卒入社。採用、広報、研修等に携わる。2023年10月よりスパイダープラスに参画。現在は採用を担当。

――御社は現在どのような事業を行っているのですか。

当社は、建設現場のDXサービス「SPIDERPLUS」の開発・提供を行う会社です。ビルやマンション、工場や商業施設などの大規模現場で活用されています。

大規模現場では図面の枚数も膨大な数になり、さらに工事の過程で残していく写真や検査記録などのエビデンスも何千、何万という数に及びます。SPIDERPLUSを活用することによって、工事に関わる人たちが場所や時間の制約を受けずにスムーズな情報伝達を行いながら、効率的に工事を進めることを可能にする機能を揃えています。

利用企業は、工事全体の企画・設計・統括を行うゼネコン様から、専門工事の施工を行うサブコン様、協力会社様まで幅広くご利用いただいており、現在建設業界のトップ企業をはじめとした2,000社以上に導入実績があります。

現場監督の施工管理業務をタブレットに集約するSPIDERPLUS

現場監督の施工管理業務をタブレットに集約するSPIDERPLUS

――SPIDERPLUSは具体的にどのような機能を備えているのですか、

基本的に「図面管理」「写真管理」「検査記録」「帳票作成」の4つで構成しています。現場監督はそれまで、山のように積まれた図面の管理や、現場ごとに数百枚にものぼる工事写真の撮影・整理、複数人での検査、多種多様な報告書作成などに追われていました。

SPIDERPLUSを導入することで、最新の図面が一目でわかり、最新図面をもとに施工できるためミスを防止できるほか、撮影と同時に写真と図面への紐づけが完了するので写真整理が不要になります。また、Bluetooth接続した機器を使用することで検査を1人で完結することができ、報告書等の様々な書類も簡単に作成・出力できます。

利用企業では、現場巡回時間や写真の整理などの時間が短縮されるなど、大幅な業務効率化を実現しています。現場でのコミュニケーションがデジタル化することで事業者間での情報共有や指示報告がさらにスムーズになり、新たに生まれる業務効率化や副次的な現場の価値も、SPIDERPLUSの特徴です。

例えば、半導体関連の大型施設の建設現場では、ゼネコン様から協力会社様、専門工事業者の皆様に至るまで、全ての方にSPIDERPLUSを導入していただきました。手元の画面で工事の進捗を確認できるため、わざわざ事務所に戻って報告書を印刷して回覧することなく場所を選ばずに情報伝達ができ、効率的に工事を進めることができたとのことです。

顧客とともに製品を磨き上げてきた歴史

――建築関係のDXツールは近年増えていますが、御社の強みはどこにありますか。

創業者の伊藤謙自は、建設資材商社での営業や保温断熱工事の現場業務を経験後、1997年に伊藤工業を創業しました。これが当社の前身だったのですが、祖業が保温断熱工事業の会社だったことは大きな強みとなっています。

日々の工事に携わる中で伊藤は、紙図面と色鉛筆を使った手作業による積算に1ヶ月などの時間がかかっても受注しなければ何も得ずに終わってしまうことの非効率さ、IT化の遅れによる雑務の多さ、確認や資料を取りに行くために何度も現場と事務所を往復しなくてはならない移動の多さなど、少しの手間が蓄積すると大きな時間のムダとなり生産効率を低くしてしまう現場の深刻な課題を、身をもって体験しました。

そこで「現場の課題を現場の人間が解決したい」という切実な思いから、幼馴染でエンジニアの増田寛雄(現CRE〔Customer Reliability Engineering〕部長)に相談して開発したのが、断熱工事の積算をさせるツール「SPIDER」です。翌年には、紙図面をデータ化して現場に持ち出せるようサービスを改変し、現在の「SPIDERPLUS」になりました。

当社には、15年近くにわたって建設業界のゼネコン、サブコンの大手のお客様とともにプロダクトを磨き込んできた歴史があります。自らが現場を知っていて、「顧客価値」を重視できる会社のサービスということが、大きな差別化要因になっています。

その結果、お客様の解約率が1%未満という、SaaS業界でも特筆すべき数値を維持しています。これは、現場を知り尽くした私たちならではのプロダクト力と、充実したサポート体制による成果だと考えています。

人手不足や法規制を追い風に普及加速が見込まれる建設DX

人手不足や法規制を追い風に普及加速が見込まれる建設DX

――建設業界は現在大きな課題に直面しているといわれています。

長らく続く人手不足と、労働時間に関することが代表的な業界課題です。当社が事業の対象とする建設業界は、大きな変革期にあります。全体の市場規模が現在の約60兆円から71.3兆円へ拡大が予想される一方、人手不足は深刻で、従事者の半数超が50代以上と若手の就業者が少なく、2040年までには従事者が2000年時点に比べると56%にまで減少することが予測されています。

この状況を背景に、業界ではデジタル化による生産性向上が急務となっています。建設DX市場も、現場のデジタル活用が1割弱にとどまる現在の普及率から、2027年までに1.5倍近くまで急速に拡大すると予想されており、当社にとって大きな成長機会となっています。また、2024年の法適用による残業時間の上限規制適用を契機に、建設現場でデジタル活用による省時間化の取り組みは確実に加速しています。

建設DXの需要がより高まる中で、当社は人的資本への投資を中心とした経営基盤の強化を進めてきました。その結果、SPIDERPLUSの導入企業数は、2015年の39社から2024年の2,117社まで、CAGR56%で成長を続けています。ARRも45.3億円(YoY+29%)まで拡大しており、ストック収入構成比は98%を実現しています。

新規開拓と既存顧客深耕で取引を拡大

――現在どのような戦略で事業を推進していますか。

今期は3つの重点施策を掲げています。1つ目は「未導入企業の開拓」です。建設業界で対象となる約2万社のうち、SPIDERPLUSを導入いただいているのは2,000社あまりにとどまっています。全国6箇所の自社拠点と30社超の販売パートナーネットワークを活用し、顕在化した中小企業のDXニーズをいち早く取り込んでいきます。

営業組織については、企業規模によって分けており、300人以上の企業を担当するエンタープライズ営業と、300人未満の企業を担当するSMB営業の2つの体制で効率的にアプローチしています。

2つ目は「既存顧客への深耕」です。導入いただいている企業でも活用レベルは全く同じではありません。そこに当社のカスタマーサクセスがしっかりとアプローチをかけて、顧客の活用度を上げていく仕組み作りに取り組んでいます。

現在は、新たな契約メニューへの切り替えやオプション機能の一括導入など「全社導入案件」にフォーカスしています。また、当社はBPOサービスなども展開しており、例えばお客様がコア業務に集中できるよう、事務作業などのノンコア業務を請け負うサービスも提供しています。

3つ目は「DX先進企業との共創」です。既存顧客に対してプロフェッショナルサービスとして、建設業界の大手企業からヒアリングした要望をもとに、私たちがシステムインテグレーターのような動きをして機能開発を行う取り組みも進めていきます。

スパイダープラスが取り組む「3つの重点施策」

スパイダープラスが取り組む「3つの重点施策」

――海外展開も行っていますね。

現在展開中の地域は、ベトナム、台湾、タイ、中国、インドネシア、フィリピン、カンボジア、マレーシア、シンガポール、ミャンマー、インド、UAEなど多岐にわたります。これらの地域は都市への人口集中傾向が進んでおり、高層ビルの建設需要が旺盛です。

特にインドネシアでは、首都の移転など大規模なインフラ開発もしばらく続く見込みです。一方で、従事者に占める若年層の割合など、いずれ日本と同じような課題が起こる可能性があると考えています。社会の発展に伴う品質要求の高まりも見られ、「日本品質」での工事や管理の価値は大きくなるものと考えられます。

つくる人の「働く」を夢中にする現場インフラ

――現在どのようなキャリア採用に注力していますか。

現在、100を超えるポジションで採用を進めていますが、特に注力しているのが、既存のお客様との関係性をより深めていく「営業」と「カスタマーサクセス」のポジションです。導入企業で一部の部署やプロジェクトにしか使われていないケースを、より広く深く展開していくことが事業成長の中心的なテーマになっています。

現在の営業の役割は、お客様への導入をゴールにすることではありません。顧客現場への浸透をはかるためにどのようなプロセスを辿るか、キーマンとして巻き込むべき方などを見据えて継続的に提案する力が求められています。

特に大手企業を対象にした活動では、顧客の経営層とも並走しながら、会社全体で働き方や生産プロセスの変革をともに進めていくような動きも増えてきています。また、個社ごとの要望に対応するために、当社の開発チームと連携して進めることも必要です。このように、社内外の関係者を多々巻き込みながらコミュニケーションを重ねて調整していくことも重要なスキルです。

カスタマーサクセスの役割は、単なる導入後の操作サポートにとどまらず、実際の活用状況を分析したり、「他の現場の課題に対してサービスや機能をどう役立てて解決していくことができるか」を営業や顧客キーマンと一緒に考えたりと、より踏み込んだ提案が求められるフェーズに入っています。最近は、顧客企業での勉強会の企画や成功例を元に、導入後の活用促進について仕組みづくりを担うケースも増えてきました。

長期的にコミュニケーションを重ねながら成果を生むことが必要な職種を募集しています。こうした背景から、選考では過去にあげた成果だけでなく、そこに至るまでの考え方や行動の質も重視しています。顧客にとっての価値を丁寧に捉えて、自分なりの工夫で課題を乗り越えてきた経験を、チームのなかでも活かしていけるような方を求めています。

エンジニアについては、第二創業期の会社を担う部長(GM)級を採用し、これまでのスパイダープラスではできなかったことを加速させることが期待されています。実際にチームを牽引していただけるEM(エンジニアリングマネージャー)の方々にも参画していただき、より良いプロダクトを世に生み出していくことを期待しています。

SPIDERPLUSのミッション「“働く”にもっと『楽しい』を創造する」

SPIDERPLUSのミッション「“働く”にもっと『楽しい』を創造する」

――組織上の課題はありますか。

上場5年目に入り、従業員が300人超と急増しましたが、多様なバックグラウンドを持つ者が一丸となってお客様と社会に貢献していくことが課題です。そのために、当社は組織全体を「第二創業期」と位置づけ、組織文化の再編が不可欠であると捉えており、中長期的なマイルストーンとなる新たなビジョン、ビジョン・バリューの見直しを行い、目指すべき方向性を改めて明確にしました。

新しいミッション「”働く”にもっと『楽しい』を創造する。」は、お客様が“働く”を心底楽しいと思えるための支援をすることで、お客様および当社、ひいては日本経済の生産性を向上させることを目指すものです。新しいビジョンの「つくる人の”働く”を夢中にする、現場インフラ」は、当社が建設業のものづくりにおいて、電気や水道のように「あって当たり前」のデジタル基盤となることを目指すということを示しています。

また、組織が大切にしたい価値観として「顧客ファースト」「それ、私がやります」「すぐ、一歩。」「未来から逆算する」「前提を疑う」「信頼を自ら築く」「やり抜く」「変化を生み出す」といった8つのバリューを設けました。ミッション、ビジョン、バリューは社員の声も聞きながら策定しました。第二創業期にふさわしい組織を築き、目指す世界の実現に向けて大切にすべき価値観を全社で共有しながら業務に取り組んでいます。

建設現場から業界を変える動きに関わりたい人を求む

――入社後の活躍支援の取り組みは行っていますか。

一人ひとりの早期立ち上がりを組織として支援するために、オンボーディングを強化しており、早期の自走や成長支援に意識的に取り組んでいる自負があります。入社から3日間は全職種共通で、会社の来歴に加えて、主要顧客である建設業界やSaaSビジネスを理解するレクチャーやワークショップを通じて、全員が同レベルの基礎知識を習得することを目指します。

さらにビジネス職は、営業・提案力や商品理解の研修、ロールプレイングなど3週間みっちりと研修を行います。管理職向けにも研修や在任管理職者研修を定期的に実施し、入社したもののうまく活躍できないといったことがないよう準備しています。

また、これまでの業務を活かして新しい部署でチャレンジしたい希望を叶える「キャリアチャレンジ制度」も設けており、入社後に縦にも横にもキャリアを伸ばしていくことができる環境を整えています。

加えて、当社独自の制度として「市場価値評価制度」があります。転職エージェントと提携して、職務経歴書を提出することで、労働市場価値を踏まえたコメントをもらえる仕組みです。元々はエンジニアから始まった制度ですが、現在はバックオフィスなどにも導入し、キャリア形成の参考にしてもらっています。

スパイダープラスの東京オフィス

スパイダープラスの東京オフィス

――候補者には御社の魅力をどう伝えていますか。

どのポジションにも共通して言える魅力として、まず「社会課題に向き合える」ということがあります。社会インフラを支える建設業は60兆円という大きな市場規模で、そこにチャレンジしていくことができ、建設現場から業界を変えていく動きに関わることができます。

建設業界に特化したSaaSだからこそ、お客様の課題に深く入り込んでいけますし、取り組み次第では高いシェアを自ら獲得することも可能です。お客様の声をプロダクトに反映して、業界全体の変革に関わることができるのは面白い特徴だと思います。

生成AIの登場など、テクノロジーの急速な進化によってホワイトカラーの仕事は減っていくとも言われています。建設業は実際に建物など、形のあるものを作る、いわば「リアルの世界」での仕事といえるのではないでしょうか。

建設業界は改めてその価値が注目されるべき業界であり、当社ではそうした建設業の皆様のための事業を通じて、その価値を共に最大化させようとしています。社会基盤づくりを担う重要な業界の変革に参加したい方との出会いを楽しみにしています。

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