性別を理由した差別に抗議する女性は多い。ただ、男性も”男性”というだけで様々な差別を受けることがある。ガールズちゃんねるに11月、「男の人に同情した事ありますか?」というトピックが立った。
「学生の時に持久走などで女子より走る距離が長いとき」
「学園の時の体育で女子はテニス、男子は柔道をする時間があったんだけど、テニスはゆるゆるなのに対して男子の柔道はスパルタだった」
学校生活の中で男性に同情したという声が散見された。男性は体力があるため、体育の授業関連で思わず同情したくなるシーンは珍しくないが、「林間学校で女子はコテージ、男子はテントだったとき」といった声もあり、学校現場は性差別の温床になっている気がしてならない。(文:石川祐介)
「女より受験も会社での出世も気にしないといけないんだなと社会人になって思った」
社会人になっても男性というだけで強いられることは非常にある。
「女の人の無職は寛容だけど、男の人の無職は変な目で見られるから同情する」
「無職や家事手伝い・アルバイトじゃ結婚相談所や女性に足切りされるので生きづらいかなと。いまだに『男が養ってナンボ』「お茶代は男持ち』みたいな」
男性が無職であると女性以上に厳しい視線を向けられやすい。一方で「優しいし良い人だし仕事も丁寧だけど見た目が女性ウケしなくて一部女子社員に小馬鹿にされてる」と懸命に働いていても容姿を理由にさげすまれることもある。
女性も容姿をとやかく言われることは多々あるが、男性は容姿に加えて収入まで評価対象になるため、男性の人生も意外とハードモードな気がしてしまう。
「男の仕事関係の嫉妬はやばいよね。嫉妬深い=女って思われがちだけど全然だよ」
「女より競争社会にいるというか、女より受験も会社での出世も気にしないといけないんだなと社会人になって思った」
“働くこと”が重視され過ぎた結果、イジメや足の引っ張り合いなど、男性社会では陰湿な潰し合いが行われているのはよく聞く話だ。「女性社会=マウント合戦」といったイメージは根強いが、実は男性同士のほうがドロドロしているのかもしれない。
男性は性被害に遭っても深刻に扱われない
働くこと以外でも同情せざるを得ない事象はある。
「男性が性被害にあった時、加害者が女なら『まぁいいじゃん』。加害者が男なら笑い話っぽく扱う人を見た時」
「彼氏が昔痴漢にあっていたと聞かされた時。痴漢してる人が女の人。声あげてもどうせ誰も助けてくれないから我慢してたと」
男性も性被害を受けることがあるが、なぜか女性が被害者の場合と比較して、あまり世間は騒いでくれない。加えて、加害者が男性だった場合には、ネタにされたりされる始末だ。男性の性被害も女性と同様に深刻に扱うべきだろう。
「迷子の子供に声かけている男性いた。見つけた親に怒鳴られていた。目を離した親がいけないと思った」
「おばさんとおじさんを比較したときに、おじさんには『加害者かもしれない』のイメージがつきまとってて救済措置がないこと。おばさんとはまた違った意味で社会から孤立しがち」
他にも、男性の生き辛さに同情する声が散見された。性差別について男女ともに声を上げられるようになれば、社会はより良い方向に向かっていきそうだ。