同一労働同一賃金の重要課題といえる、正規雇用者と非正規雇用者の格差是正。双方の溝は、いつ埋まるのだろうか。キャリコネニュース読者からは、
「社員が派遣について知らなすぎる。派遣に何をさせればよいとか、何がダメなのかを理解していない。彼らは単に『できることはやらせていい』と思っている」(40代女性/愛知県/年収150万円)
といった声が寄せられている。今回は、首都圏に住む40代の派遣社員の投稿を紹介する。(文:鹿賀大資)
社員は感染防止徹底、派遣には「通勤も社内も感染リスクがない」
年収300万円の女性は、直近で受けた派遣先での酷い仕打ちを語る。女性が転職した派遣先は、新型コロナに伴う在宅ワーク。まだ切り替わって間もないことから、業務の引き継ぎもままならなかったという。それなのに派遣先の担当者は「即戦力にならない」との理由で女性を解雇。女性は過去の派遣先での事情も明かす。
「よく現場では『派遣だから』と言われる。確かに責任は少ない立場だろう。しかし意欲があっても、正社員への道は開かれていないのが現実。しかも責任がない分、キャリア形成もままならない。年齢で切られる恐怖が常にあり、在籍3年でポイ捨てされ就活も厳しくなる。休みも正社員より少ない中、こっちは有休を用事のために使っている」
女性は「休養などない」といい、「日給月給のため生活は不安定」と綴っている。
年収350万円の女性は、新型コロナにおける派遣先での如実な格差を明かす。その職場では理不尽な社員待遇があり、社員にだけ感染防止を徹底させている。社員は自由にテレワーク、フレックスや時差出勤を選べるというが、
「派遣社員は派遣先から『通勤も社内も感染リスクがない』と言われ、テレワークや時差出勤を一切認めてくれない。そのくせ社員の感染対策はおざなりで、頻繁に飲み会をしたり、発熱者が出たりという状況。それに体調を崩しても『在宅勤務に替えればいい』という感じ」
女性は「いつコロナが持ち込まれるか怖い」と不安を隠せない。
「会議に呼び出しといて、私の資料だけ用意されていなかった」
年収300万円の女性は、派遣先でロボット開発を担当するRPAエンジニア。専門性の高い分野ではあるが、そのことを認識している社員は皆無という。
「そもそも職場自体が『派遣の代わりはいくらでもいる』といった風土です。おまけに管理職連中は、コロナ禍で情緒不安定。私は彼らから“足ふきマット”のような扱いを受けています。会議に呼び出しといて、私の資料だけ用意されていなかったことも」
また「はっきり言って私の担当業務は、正社員には務まりません」と述べ、「いっそのこと凄く大変な時期に辞めてやろうかと思ってしまいます」と怒りも限界まで達しているようだ。
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